1行定義
確率密度とは、連続型の確率変数が、ある値の付近の値をどれだけとりやすいかを表し、区間で積分するとその区間に入る確率になる量のことです。
くわしく
確率密度は、身長や待ち時間のような連続型の確率変数で、どのあたりの値が出やすいかを表す量です。値ごとに確率密度を対応させた関数を、確率密度関数と呼びます。
なぜ「密度」なのか
連続型の値では、「ちょうど170.000…cm」になる確率は0です。そこで、1点ごとの確率ではなく、区間に入る確率を考えます。確率密度は、この確率を求めるための高さにあたります。人口密度に面積をかけると人口になるように、確率密度に区間の幅をかけると、おおよその確率になります。正確には、確率密度関数を区間で積分した値、つまりグラフの下の面積が確率です。
計算例
バスが10分おきに来る停留所に、時刻表を見ずに着いたとします。待ち時間Xは、0分から10分までのどの値も同じように起こりやすいので、確率密度は区間全体で1 ÷ 10 = 0.1です。待ち時間が2分以上5分以下になる確率は、幅3 × 高さ0.1 = 0.3です。0分から10分全体では、10 × 0.1 = 1になります。
確率との違い
- 確率密度は確率そのものではないので、1を超えることがあります。たとえば0以上0.2以下の一様な分布では、面積を1にするため、確率密度は5です。
- 確率密度は、負の値にはなりません。
- 正規分布の確率密度関数は、平均の位置で最も高い釣り鐘型をしています。
離散型では、値ごとの確率を表す確率質量関数を使います。こちらは値そのものが確率なので、1を超えません。
AIとの関係
最尤法では、観測したデータの確率密度の値を尤度として使い、それが最大になるパラメータを選びます。回帰で誤差が正規分布に従うと仮定すると、最尤法の答えは最小二乗法の答えと一致します。VAEなどの生成モデルも、データや潜在変数の確率密度を扱います。異常検知では、確率密度が極端に低い場所にあるデータを、異常の候補とする方法があります。
G検定での出題
出題のされ方
確率密度そのものは確率ではなく、区間の面積(積分)が確率になること、1点ちょうどの確率が0になること、値が1を超えうることなど、離散型の確率との違いが問われます。
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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0以上2以下のどの値も同じように起こりやすい連続型の確率変数では、確率密度は0.5で、0以上0.5以下の値をとる確率は0.25である。
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答え ◯ 正しい
全体の面積が1になるよう、高さは1 ÷ 2 = 0.5です。区間の幅0.5に高さ0.5をかけて、確率は0.25です。
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確率密度は、確率変数の値によっては負の値をとることがある。
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答え × 誤り
確率密度はどこでも0以上です。負の値があると、その部分の区間では面積、つまり確率が負になってしまいます。
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正規分布の確率密度関数のグラフは、平均の位置で最も高くなる。
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答え ◯ 正しい
正規分布は平均を中心に左右対称の釣り鐘型で、平均から離れるほど確率密度は小さくなります。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目37 AIに必要な数理・統計知識)
- NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods (1.3.6.1 What is a Probability Distribution)
- Barbara Illowsky, Susan Dean, Introductory Statistics 2e, OpenStax (5.1 Continuous Probability Functions)