1行定義
度数分布とは、データの値をいくつかの区間(階級)に分け、それぞれの区間に入るデータの個数を数えて、値の散らばり方を示したもののことです。
くわしく
度数分布は、たくさんの数値データを「どの範囲に何個あるか」で整理したものです。表にしたものを度数分布表、柱を並べたグラフにしたものをヒストグラムと呼びます。個々の値を眺めるだけではわからない、データ全体の散らばり方がつかめます。
用語
- 階級:値を区切った区間です。「40点以上60点未満」のように、境目の値がどちらに入るかを決めておきます。
- 階級値:階級の真ん中の値です。
- 度数:その階級に入るデータの個数です。
- 相対度数:度数を全体の個数で割った値です。合計は1になります。
- 累積度数:最初の階級からその階級までの度数を足した値です。
計算例
10人のテストの点数が、35、42、48、55、57、61、63、68、74、89だったとします。幅20点で区切ると、度数は次のとおりです。
- 20点以上40点未満:1人
- 40点以上60点未満:4人
- 60点以上80点未満:4人
- 80点以上100点未満:1人
相対度数は順に0.1、0.4、0.4、0.1で、累積度数は1、5、9、10です。
階級値の30、50、70、90を使って平均を見積もると、(30×1 + 50×4 + 70×4 + 90×1) ÷ 10 = 600 ÷ 10 = 60点です。元のデータの平均は592 ÷ 10 = 59.2点なので、少しずれます。表にまとめると、個々の値の情報の一部が失われるためです。
ヒストグラムを読むときの注意
ヒストグラムは棒グラフに似ていますが、横軸は数値の区間なので、順番を入れ替えられません。柱の面積が度数を表すため、階級の幅がそろっていないときは高さの読み方に注意します。また、階級の幅を変えると見た目の形が変わります。幅を変えて何通りか描き、形を確かめます。
AI開発での使い方
モデルを作る前のデータの確認では、特徴量ごとにヒストグラムを描きます。分布の偏り、山が2つあるかどうか、外れ値の有無を確かめ、標準化や対数変換などの前処理を決める手がかりにします。
G検定での出題
出題のされ方
階級・度数・相対度数・累積度数の意味と、度数分布表から平均値や最頻値を求める計算、ヒストグラムの形から分布の偏りや外れ値を読み取る問題として問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 度数分布このページの用語 | データの値をいくつかの区間(階級)に分け、それぞれの区間に入るデータの個数を数えて、値の散らばり方を示したもの |
| 確率分布 | 確率変数がとりうる値(連続型では値の範囲)ごとに、その起こりやすさがどう割り当てられているかを表したもの |
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
-
度数分布表の相対度数は、各階級の度数を全体のデータの個数で割った値であり、すべての階級について合計すると1になる。
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答え ◯ 正しい
割合で表すので、データの個数が違う集団どうしでも、分布の形を比べやすくなります。
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ヒストグラムは、階級の幅をどう決めても同じ形になるので、幅の選び方に注意する必要はない。
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答え × 誤り
幅が広すぎると細かな山が隠れ、狭すぎると凸凹が目立ちます。幅を変えて何通りか描き、形を確かめます。
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度数分布表の階級値から求めた平均値は、元の個々のデータから求めた平均値と一致するとは限らない。
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答え ◯ 正しい
階級の中の値をすべて階級値で代表させるため、個々の値の情報が失われます。本文の例では、元のデータの平均は59.2点、表から求めると60点です。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目37 AIに必要な数理・統計知識)
- 総務省統計局, なるほど統計学園「ヒストグラム」
- NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods (1.3.3.14 Histogram)