AI用語集・違い比較

特許権と著作権の違い

特許権とは著作権

最終更新日:作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合)人による確認:未出典

結論

特許権は、技術的なアイデアである発明を、特許庁の審査を経た設定の登録によって、原則として出願日から20年守る権利です。著作権は、思想や感情の創作的な表現を、創作した時点から手続なしに原則として著作者の死後70年まで守る権利で、侵害になるのは他人の作品に依拠した場合に限られます。

比較表

特許権と著作権の違いの比較表
観点 特許権著作権
根拠となる法律 特許法著作権法
守る対象 発明:自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの(2条1項)著作物:思想又は感情を創作的に表現したもので、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの(2条1項1号)
アイデアと表現 技術的なアイデアそのものを守る。書き方や表現を変えても、同じ技術を使えば効力が及ぶ具体的な表現を守る。アイデアや、プログラム言語・規約・解法(アルゴリズム)は守らない(10条3項)
権利の発生 特許庁への出願、審査、特許料の納付を経た設定の登録で発生する(66条)創作した時点で、手続なしに発生する(17条2項、無方式主義)
主な要件 産業上の利用可能性、新規性、進歩性など(29条)思想や感情を創作的に表現していること。新しさや技術的な高さは問わない
存続期間 原則として出願日から20年(67条1項)。医薬品などは延長の制度がある創作の時から、原則として著作者の死後70年(51条)。法人などの名義のものは公表後70年(53条)
独自に同じものを作った他人への効力 及ぶ。独自に考え出しても、業として実施すれば原則として侵害になる(相手の出願の時点で、独自に発明して実施や準備をしていた者には先使用権がある。79条)及ばない。侵害になるのは、既存の著作物に依拠して似たものを作った場合
効力が及ばない主な場面 業としてでない実施(68条)、試験・研究のための実施(69条1項)私的使用のための複製(30条)、AIの学習などの情報解析を含む非享受目的の利用(30条の4。著作権者の利益を不当に害する場合を除く)、引用(32条)など
従業者が仕事で生み出したとき 職務発明。発明者は従業者のままで、勤務規則などで定めれば特許を受ける権利が発生時から会社に帰属する(35条3項)職務著作。要件を満たせば会社が著作者になる(15条)。プログラムは会社名義での公表を要しない
AI開発での例 新しい学習手法、学習済みモデルを使った処理の仕組みソースコード、選択や構成に創作性のあるデータベース、人が創作的に寄与したAI生成物
G検定での問われ方 発生に登録が必要なこと、出願から20年、独自に開発した他社にも効力が及ぶこと、職務発明の権利の帰属を、著作権と比べて問う手続なしに発生すること、アイデアやアルゴリズムは守られないこと、侵害に依拠が必要なこと、AI生成物の著作物性を問う
シラバス項目 法律・倫理分野 項目3 特許法法律・倫理分野 項目2 著作権法

最終確認日:2026年11月1日

それぞれの説明

特許権

特許権は、発明を守る権利です。発明とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいいます(特許法2条1項)。特許庁に出願し、新規性や進歩性などの審査を通って設定の登録を受けると発生します(66条)。存続期間は、原則として出願日から20年です(67条1項)。

守られるのは、技術的なアイデアそのものです。他社が同じ発明を独自に考え出しても、業として実施すれば原則として侵害になります。同じ発明について複数の出願があれば、先に出願した者だけが特許を受けられます(39条1項)。出願の内容は公開されるため、技術の公開と引き換えに一定期間の独占を得る制度です。

著作権

著作権は、著作物を守る権利です。著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したもので、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいいます(著作権法2条1項1号)。創作した時点で、手続なしに発生します(17条2項)。存続期間は、原則として著作者の死後70年までです(51条)。

守られるのは具体的な表現で、アイデアは守られません。プログラムでも、ソースコードの表現は守られますが、解法(アルゴリズム)は対象外です(10条3項)。また、他人の作品に依拠せずに作ったものが偶然似ていても、侵害にはなりません。

AI開発での使い分け

新しい学習手法や、学習済みモデルを使った処理の仕組みは、コンピュータによる具体的な処理として示せば、特許の対象になりえます。数式そのものは発明に当たりません。ソースコードは、書いた時点で著作物として守られます。1つのプログラムが、表現は著作権で、技術的な仕組みは特許権で、重ねて守られることもあります。

従業者が仕事で生み出した成果の扱いも違います。職務著作では、要件を満たせば会社が著作者になります(著作権法15条)。職務発明では、発明者は従業者のままです。勤務規則などで定めておけば、特許を受ける権利が発生した時から会社に帰属し、従業者は相当の利益を受ける権利をもちます(特許法35条3項・4項)。

見分けるコツ

  1. 「技術のアイデアか、表現か」で見分けます。学習手法や処理の仕組みは特許権、ソースコードの書き方や文章・画像の表現は著作権の対象です。
  2. 手続の有無で見分けます。特許権は出願・審査・登録を経て発生し、著作権は創作した時点で自動的に発生します。
  3. 独自に作った他人に効力が及ぶかも定番の違いです。特許権は及び、著作権は依拠がなければ及びません。

◯×チェック

3問

次の文が正しいか、誤りかを選んでください。

  1. 職務著作が成立すると会社が著作者になるのと同じく、職務発明でも、勤務規則などであらかじめ定めておけば会社が発明者になる。

    答えを見る

    答え × 誤り

    発明者は、実際に発明をした従業者のままです。勤務規則などで会社に帰属させられるのは、特許を受ける権利です(特許法35条3項)。職務著作では、要件を満たせば会社が著作者そのものになります(著作権法15条)。

  2. 著作権法30条の4にもとづけば、AIの学習(情報解析)のためであれば、他社の特許発明を業として実施することも、特許権者の許諾なく行える。

    答えを見る

    答え × 誤り

    30条の4は著作権を制限する規定で、特許権の効力には関係しません。特許権の効力が及ばない場面は特許法が定めており、試験・研究のための実施(69条1項)などがあります。

  3. 誰の特許権の対象にもなっていない公知の手法でも、その手法を実装した他社のソースコードを無断で複製して自社製品に組み込めば、著作権侵害になりうる。

    答えを見る

    答え ◯ 正しい

    手法そのものはアイデアなので、特許権がなければ誰でも使えます。一方、それを実装したソースコードの表現は、特許権とは別にプログラムの著作物として守られます。他社のコードに依拠せず自社で実装すれば、この問題は生じません。

関連問題

4問
  1. #0263特許権と著作権の保護の違い難易度 基礎・単一選択未回答
  2. #0106AI関連発明と特許要件難易度 基礎・単一選択未回答
  3. #0260業務で作成したプログラムの著作者難易度 応用・単一選択未回答
  4. #0105生成AI利用時の著作権侵害難易度 標準・単一選択未回答

出典

作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合)人による確認:未 最終確認日: 対応シラバス:シラバス第1.4版 法律・倫理3

法令・ガイドライン等は2026年11月1日時点の内容にもとづきます。

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