製造業のD社の研究員Eは、職務として外観検査AIの改良に取り組み、不良品の検出精度を高める新しい学習手法を開発した。D社はこの手法について特許出願を検討している。特許法に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 A
この問題の論点:AI関連発明と特許要件
ポイント
職務発明は、勤務規則などで定めておけば、特許を受ける権利を発生時から使用者に帰属させることができます。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
契約や勤務規則であらかじめ使用者に特許を受ける権利を取得させると定めていれば、職務発明の権利は発生時から使用者に帰属します(特許法35条3項)。この場合、Eは相当の利益を受ける権利をもちます(同条4項)。
- B
不適切
出願前に学会などで公開した発明は、原則として新規性を失います(29条1項)。自らの公開には新規性喪失の例外がありますが、公開から1年以内に出願し、所定の書面を提出する必要があります(30条)。
- C
不適切
特許を受けるには、新規性に加えて進歩性が必要です。その分野の通常の知識をもつ者が公知の技術から容易に発明できたものは、進歩性がなく特許を受けられません(29条2項)。
- D
不適切
日本の裁判所は、特許法上の発明者は自然人に限られると判断しています(知財高裁2025年1月30日判決。2026年3月に最高裁が上告を棄却して確定)。AIを道具として使っても、発明者は技術的思想の創作に実際に関与した人です。
試験での狙われ方
新規性と進歩性の違い、職務発明の権利の帰属、AIが発明者になれるかが、組み合わせて問われやすい論点です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目3 特許法)
- 特許法(e-Gov法令検索) (29条、30条、35条)
- SOFTIC What's Legally New?「最高裁がAI発明に関する発明者性をめぐる事件の上告を棄却」(2026年3月23日) (最高裁2026年3月4日上告棄却決定、知財高裁2025年1月30日判決)