1行定義
教師なし学習とは、正解(ラベル)の付いていないデータから、似たもののまとまりやデータの構造を見つけ出す機械学習の方法のことです。
試験範囲としての全体像はシラバス項目『教師なし学習』の要点まとめで整理しています。
くわしく
教師なし学習は、答えの書かれていない資料の山を眺めて、整理のしかたを自分で見つけるような学び方です。正解ラベルを用意しなくてよいので、手元に大量にある記録をそのまま分析に使えます。
代表的な課題と手法
- クラスタリング:似たデータどうしをグループにまとめます。k-means法やウォード法が代表例で、購買傾向による顧客のグループ分けなどに使います。
- 次元削減:情報をなるべく残したまま、変数の数を減らします。主成分分析(PCA)や特異値分解(SVD)、可視化に向くt-SNEや多次元尺度構成法(MDS)があります。
- トピックモデル:文書の集まりから、どんな話題が含まれるかを見つけます。潜在的ディリクレ配分法(LDA)が代表例です。
G検定のシラバスでは、協調フィルタリングなどの推薦の手法やコールドスタート問題も、この項目で扱います。
結果の扱い方
教師なし学習には、比べるべき正解がありません。分けたグループが何を意味するか、いくつに分けるのがよいかは、まとまりのよさを測る指標も参考にしながら、分析の目的に照らして人が判断します。k-means法のクラスタ数のように、分析者が決める設定も結果を左右します。
ほかの学習方法との関係
教師なし学習は、単独で使うだけでなく、教師あり学習の前処理にも使われます。たとえば、多数の変数を主成分分析でまとめてから、予測モデルの入力にします。また、正常なデータの傾向をつかみ、そこから外れたデータを見つける異常検知にも使われます。正解の代わりに報酬を手がかりにする強化学習とは、別の枠組みです。
覚え方
「答えなしで、まとまりと構造を探す」のが教師なし学習です。
G検定での出題
出題のされ方
正解ラベルを使わないことや、クラスタリング・次元削減などの課題とk-means法・主成分分析などの手法の対応、業務の場面で教師あり学習・強化学習のどれを使うかの判断が問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 教師なし学習このページの用語 | 正解(ラベル)の付いていないデータから、似たもののまとまりやデータの構造を見つけ出す機械学習の方法 |
| 教師あり学習 | 入力と正解(ラベル)を組にしたデータを使い、入力から正解を予測する規則を学ぶ機械学習の方法 |
| 自己教師あり学習 | データの一部を隠して当てさせるなど、データ自身から自動で作った正解を使って学習し、人手のラベルなしで有用な表現を得る手法 |
違いを表で比べる
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
-
教師なし学習では、正解ラベルの代わりに、エージェントが行動した結果として受け取る報酬を手がかりに学習する。
答えを見る
答え × 誤り
報酬を手がかりにするのは強化学習です。教師なし学習は、正解も報酬も使わず、データそのもののまとまりや構造を見つけます。
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教師なし学習には比べるべき正解がないため、得られたグループ分けのよしあしを評価する方法はない。
答えを見る
答え × 誤り
正解との比較はできませんが、グループ内のまとまりやグループ間の離れ具合を測る指標や、分析の目的に照らして結果を解釈・活用できるかどうかで評価します。
-
主成分分析のような教師なし学習の手法で変数の数を減らしたデータを、教師あり学習のモデルの入力に使うことがある。
答えを見る
答え ◯ 正しい
次元削減は、予測モデルの前処理としてもよく使われます。変数を減らすと計算が軽くなり、次元の呪いや過学習の影響も抑えやすくなります。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目8 教師なし学習)
- Ian Goodfellow, Yoshua Bengio, Aaron Courville, Deep Learning, MIT Press (2016) (5.1.3 The Experience, E、5.8 Unsupervised Learning Algorithms)
- Trevor Hastie, Robert Tibshirani, Jerome Friedman, The Elements of Statistical Learning, 2nd ed., Springer (2009) (Chapter 14 Unsupervised Learning)
- scikit-learn User Guide, 2. Unsupervised learning