1行定義
教師あり学習とは、入力と正解(ラベル)を組にしたデータを使い、入力から正解を予測する規則を学ぶ機械学習の方法のことです。
試験範囲としての全体像はシラバス項目『教師あり学習』の要点まとめで整理しています。
くわしく
教師あり学習は、問題と答えが組になった問題集で練習するような学び方です。たとえば「過去のメールの本文」と「迷惑メールかどうか」の組をたくさん与えると、モデルは新しいメールが迷惑メールかどうかを予測できるようになります。
「教師」とは何か
「教師」は、学習中にそばで指導する人ではありません。データに付いた正解(ラベル、目的変数)のことです。正解を示してくれる先生がいるかのように学ぶので、この名前があります。モデルは、自分の予測と正解のずれ(誤差)が小さくなるように、パラメータを自動で調整します。
2つの代表的な課題
- 回帰:売上金額や気温など、連続した数値を予測します。線形回帰などを使います。
- 分類:迷惑メールかどうか、写真に写っているのが犬か猫かなど、カテゴリを予測します。ロジスティック回帰やサポートベクターマシン(SVM)などを使います。
決定木やランダムフォレストのように、回帰にも分類にも使える手法もあります。
強みと課題
予測を正解と突き合わせられるので、正解率や平均二乗誤差などの指標で、性能を数字で示せます。一方で、大量のラベル付きデータが必要です。ラベルを付ける作業(アノテーション)には、専門知識や費用がかかることがあります。また、学習データにだけ合いすぎる過学習が起きていないか、学習に使っていないデータで性能を確かめます。
ラベル付けの負担を減らす方法として、少量のラベル付きデータと大量のラベルなしデータを組み合わせる半教師あり学習や、データ自体から正解を作り出す自己教師あり学習があります。正解を使わない教師なし学習や、報酬を手がかりにする強化学習とは、学習の手がかりが異なります。
覚え方
「問題と答えの組で学ぶ」のが教師あり学習です。
G検定での出題
出題のされ方
正解ラベルの有無で教師なし学習・強化学習と見分けること、数値を予測する回帰とカテゴリを予測する分類の区別と代表的な手法、半教師あり学習・自己教師あり学習との違いが問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 教師あり学習このページの用語 | 入力と正解(ラベル)を組にしたデータを使い、入力から正解を予測する規則を学ぶ機械学習の方法 |
| 教師なし学習 | 正解(ラベル)の付いていないデータから、似たもののまとまりやデータの構造を見つけ出す機械学習の方法 |
| 半教師あり学習 | 少量のラベル付きデータと大量のラベルなしデータを組み合わせて、モデルを学習する手法 |
| 自己教師あり学習 | データの一部を隠して当てさせるなど、データ自身から自動で作った正解を使って学習し、人手のラベルなしで有用な表現を得る手法 |
違いを表で比べる
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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教師あり学習の「教師」とは、学習中にモデルの出力を確認し、その都度修正を指示する人間の担当者のことである。
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答え × 誤り
「教師」は、学習データに付いた正解(ラベル)を指します。モデルは、予測と正解のずれが小さくなるように、自動でパラメータを調整します。
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教師あり学習のモデルは、学習に使ったデータでの正解率が高くても、新しいデータに対して同じように高い正解率を出せるとは限らない。
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答え ◯ 正しい
学習データの細かな特徴まで覚え込む過学習が起きると、新しいデータでの性能が下がります。そのため、学習に使っていないデータで性能を確かめます。
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教師あり学習では、大量のデータに正解を付ける作業(アノテーション)が必要になることが多く、その手間や費用が実務上の課題になる。
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答え ◯ 正しい
医療画像のように専門家でないと正解を付けられない分野では、特に負担が大きくなります。半教師あり学習や自己教師あり学習は、この負担を減らす工夫です。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目7 教師あり学習)
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目31 転移学習・ファインチューニング)
- Ian Goodfellow, Yoshua Bengio, Aaron Courville, Deep Learning, MIT Press (2016) (5.1.3 The Experience, E、5.7 Supervised Learning Algorithms)
- scikit-learn User Guide, 1. Supervised learning