1行定義
回帰問題とは、入力データから、価格や気温のような連続した数値を予測する、教師あり学習の問題のことです。
くわしく
回帰問題は、教師あり学習で扱う代表的な問題の1つです。中古住宅の広さや築年数から成約価格を予測する、過去の気象データから明日の最高気温を予測する、といったタスクが当たります。
分類問題との見分け方
教師あり学習の問題は、出力の種類で大きく2つに分かれます。出力が連続した数値なら回帰問題、あらかじめ決められたカテゴリなら分類問題です。
名前にまどわされないことが大切です。ロジスティック回帰は名前に「回帰」が付きますが、クラスに属する確率を出力し、分類に使う手法です。手法の名前ではなく、何を予測するかで判断します。
主な手法
最も基本的な手法は、入力と出力の関係を直線(入力が多い場合は平面や超平面)で表す線形回帰です。入力が1つなら単回帰分析、複数なら重回帰分析と呼びます。係数は、予測と実測の差の二乗和が最小になるように求めます(最小二乗法)。
決定木、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークなども回帰に使えます。過去の値から将来の値を予測する自己回帰モデル(ARモデル)は、時系列データを扱う回帰の手法です。
評価のしかた
評価には、予測値と実際の値の差を使います。差を二乗して平均した平均二乗誤差(MSE)、その平方根をとった二乗平均平方根誤差(RMSE)、差の絶対値を平均した平均絶対値誤差(MAE)が代表的です。MSEとRMSEは、大きく外れた予測の影響を強く受けます。
名前の由来
「回帰」という言葉は、19世紀にフランシス・ゴルトンが親子の身長を調べた研究に由来します。背の高い親の子は親ほど高くならず、全体の平均に近づく傾向がありました。ゴルトンはこれをregression(回帰)と呼び、今日では平均への回帰といいます。
G検定での出題
出題のされ方
出力が連続した数値か、決められたカテゴリかで分類問題と見分けることや、線形回帰などの手法、名前に回帰とあるロジスティック回帰は分類に使うこと、MSEなどの評価指標が問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 回帰問題このページの用語 | 入力データから、価格や気温のような連続した数値を予測する、教師あり学習の問題 |
| 分類問題 | 入力データが、あらかじめ決められたいくつかのクラス(カテゴリ)のうちどれに当たるかを予測する、教師あり学習の問題 |
| ロジスティック回帰 | 入力の重み付き和をシグモイド関数に通して0から1の確率を出力し、主に2値分類に使う教師あり学習のモデル |
違いを表で比べる
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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回帰問題を解くモデルの性能は、正解率や再現率よりも、予測値と実際の値の差に基づく平均二乗誤差(MSE)などで評価するのが一般的である。
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答え ◯ 正しい
回帰の出力は数値なので、当たりか外れかではなく、どれだけずれたかで評価します。MSEのほか、RMSEや平均絶対値誤差(MAE)も使われます。
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決定木は分類問題専用の手法であり、回帰問題には使えない。
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答え × 誤り
葉ごとに数値を割り当てれば、回帰に使えます(回帰木)。ランダムフォレストや勾配ブースティングも、分類と回帰の両方に使えます。
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ニューラルネットワークで回帰問題を解くときは、出力層の活性化関数に恒等関数を、誤差関数に二乗誤差を使う組み合わせが一般的である。
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答え ◯ 正しい
恒等関数は値をそのまま出すため、範囲が限られない数値を出力できます。多クラス分類では、ソフトマックス関数と交差エントロピーの組み合わせが一般的です。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目7 教師あり学習)
- Christopher M. Bishop, Pattern Recognition and Machine Learning, Springer (2006) (Chapter 3 Linear Models for Regression)
- Francis Galton, Regression Towards Mediocrity in Hereditary Stature, Journal of the Anthropological Institute of Great Britain and Ireland 15, 246–263 (1886)