要点まとめ・第2章 人工知能をめぐる動向
ディープラーニング(シラバス 技術6)
キーワード7語 練習問題8問 最終確認日 2026年10月30日
作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合)人による確認:未
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学習目標
人間の神経回路から着想を得たニューラルネットワークが、長い停滞を経てディープラーニングとして実用化されるまでの流れを理解し、画像認識コンテストでの躍進、囲碁でトップ棋士に勝ったこと、生成AIの普及という節目が、それぞれ何を示したかを説明できるようにします。
要点
人間の神経回路から着想を得る
人間の脳では、神経細胞(ニューロン)が互いにつながり、信号を受け渡して情報を処理しています。ニューラルネットワークは、このつながりを単純な計算の部品に置き換えた数理モデルです。1958年にローゼンブラットが発表したパーセプトロンが出発点ですが、層が1つでは直線で分けられない問題を解けないことが1969年に示され、研究は一度下火になりました。1980年代に誤差逆伝播法が広まり、層を重ねたネットワークを学習させられるようになりました。
CNNの源流
- ネオコグニトロン:福島邦彦が1980年ごろに発表しました。動物の視覚の研究をヒントに、特徴を取り出す層と、位置のずれを吸収する層を交互に重ねています。誤差逆伝播法は使わず、正解ラベルなしの自己組織化で学習します。
- LeNet:ヤン・ルカンらが1989年に発表し、1998年のLeNet-5で形が整いました。畳み込み層とプーリング層を誤差逆伝播法で学習させ、手書き数字の認識に使われました。
どちらもCNNの原型ですが、当時は計算機の性能もデータも足りず、深いネットワークを学習させるのは難しいままでした。2006年には、ジェフリー・ヒントンらが層ごとの事前学習で深いネットワークを学習させる方法を示しました。
2012年の転換点
ImageNetは、フェイフェイ・リーらが2009年に発表した大規模な画像データセットで、1,400万枚を超える画像に写っているものの名前が付いています。ILSVRCは、そこから選んだ1,000クラスの画像分類などで精度を競うコンテストで、2010年から2017年まで開かれました。
2012年、トロント大学のヒントンらのチームが、AlexNetというCNNで優勝しました。上位5候補に正解がない割合は約15%で、2位の約26%に大差をつけました。GPUで大量の画像を学習させたことなどが勝因とされ、これを機に画像認識の主流がディープラーニングに移りました。
アルファ碁(AlphaGo)
囲碁は打てる手が非常に多く、AIが人間に勝つのはまだ先と見られていました。Google傘下のDeepMindが開発したアルファ碁(AlphaGo)は、盤面から有望な手と形勢を推定するニューラルネットワークを、モンテカルロ木探索と組み合わせました。ネットワークは人間の棋譜と自己対局で学習しています。2016年3月、トップ棋士の李世乭(イ・セドル)に4勝1敗で勝ちました。翌年発表されたAlphaGo Zeroは、人間の棋譜を使わず、自己対局だけで学習します。
生成AI
生成AIは、学習したデータの傾向をもとに、文章・画像・音声などの新しいデータを作り出すAIです。2014年のGAN、2017年のTransformerなどの研究が土台になりました。2022年ごろから、文章で指示するだけで画像や文章を作れるサービスが一般に広まりました。
つまずきやすい点
- ネオコグニトロンは誤差逆伝播法を使わず自己組織化で特徴を学び、LeNetは誤差逆伝播法で学習するという違いがあり、どちらもCNNの源流にあたる点
- ImageNetは大規模な画像データセット、ILSVRCはその一部を使った画像認識のコンテスト、AlexNetは2012年のILSVRCで優勝したモデルで、それぞれ別のものである点
- アルファ碁(AlphaGo)は、すべての手を調べ尽くすのではなく、ニューラルネットワークで有望な手と形勢を見積もり、モンテカルロ木探索と組み合わせて手を選んだ点
- ニューラルネットワークは神経細胞のつながりをヒントにした数理モデルで、脳の仕組みをそのまま再現したものではない点
シラバスのキーワード
シラバス第1.4版に載っている語をすべて並べています。色のついた語は用語集で解説しています。「2問」などの数字は、その語を扱う練習問題の数です。
練習問題
- #0017 ImageNetとILSVRCの関係 難易度 基礎・単一選択 未回答 付箋
- #0018 ディープラーニングに至る研究史 難易度 応用・単一選択 未回答 付箋
- #0139 神経回路とニューラルネットワーク 難易度 基礎・単一選択 未回答 付箋
- #0140 生成AIの活用場面 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0141 AlphaGoと後継AIの学習方法 難易度 応用・単一選択 未回答 付箋
- #0322 top-5誤り率の計算 難易度 基礎・単一選択 未回答 付箋
- #0323 LeNetとAlexNetの共通点と違い 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0324 生成AIと従来型モデルの違い 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
復習の時期が来た問題と、まだ解いていない問題から順に出題します。
混同しやすい用語
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出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目6 ディープラーニング)
- F. Rosenblatt, The perceptron: A probabilistic model for information storage and organization in the brain, Psychological Review 65(6), 386–408 (1958)
- Marvin Minsky, Seymour Papert, Perceptrons: An Introduction to Computational Geometry (MIT Press, 1969)
- Kunihiko Fukushima, Neocognitron: A self-organizing neural network model for a mechanism of pattern recognition unaffected by shift in position, Biological Cybernetics 36, 193–202 (1980)
- Y. LeCun et al., Backpropagation Applied to Handwritten Zip Code Recognition, Neural Computation 1(4), 541–551 (1989)
- Yann LeCun et al., Gradient-based learning applied to document recognition, Proceedings of the IEEE 86(11), 2278–2324 (1998)
- G. E. Hinton, R. R. Salakhutdinov, Reducing the Dimensionality of Data with Neural Networks, Science 313(5786), 504–507 (2006)
- Jia Deng et al., ImageNet: A large-scale hierarchical image database, CVPR 2009
- Alex Krizhevsky, Ilya Sutskever, Geoffrey E. Hinton, ImageNet Classification with Deep Convolutional Neural Networks, Communications of the ACM 60(6), 84–90 (2017; 初出はNIPS 2012)
- David Silver et al., Mastering the game of Go with deep neural networks and tree search, Nature 529, 484–489 (2016)
- David Silver et al., Mastering the game of Go without human knowledge, Nature 550, 354–359 (2017)
- Ian J. Goodfellow et al., Generative Adversarial Networks (2014)
- Ashish Vaswani et al., Attention Is All You Need (2017)