1行定義
ILSVRCとは、2010年から2017年まで毎年開かれた、大規模な画像データセットImageNetを使って物体認識の精度を競うコンテストのことです。
くわしく
ILSVRC(ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge)は、2010年から2017年まで毎年開かれた画像認識のコンテストです。大規模な画像データセットImageNetの一部を使い、世界中の研究チームが認識の精度を競いました。
競った内容
中心となったのは画像分類部門です。1,000種類のカテゴリ、約120万枚の学習画像を使ってモデルを作り、新しい画像に何が写っているかを当てます。評価には主に、モデルが出した上位5つの候補に正解が入っていない割合(top-5誤り率)が使われました。ほかに、物体の位置を枠で示す部門や、画像の中にある対象カテゴリの物体をすべて見つける物体検出の部門もありました。
2012年の転換点
2012年、トロント大学のジェフリー・ヒントンらのチームが、畳み込みニューラルネットワーク(のちにAlexNetと呼ばれるモデル)で優勝しました。top-5誤り率は約16%(追加データを使った提出では15.3%)で、約26%だった2位のチームを大きく引き離しました。それまでの主流は、人間が設計した特徴量を使う方法でした。この結果をきっかけにディープラーニングへの注目が一気に高まり、第3次AIブームが本格化しました。
その後の推移
2013年には、参加チームの大多数がディープラーニングを使うようになりました。誤り率は年ごとに下がり、2014年にはGoogLeNetが約6.7%、2015年には残差学習を取り入れたResNetが3.57%を記録しました。ResNetの値は、訓練を積んだ注釈者が実際に分類して求めた人間の誤り率の推定値(5.1%)を下回ります。ILSVRCは2017年の大会を最後に終了しました。
覚え方
「2012年、ILSVRCでディープラーニングが大差の優勝」と、年号とセットで覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
2012年にディープラーニングを用いたチームが大差で優勝し、第3次AIブームのきっかけになった出来事として問われます。ImageNetとの関係や、その後の誤り率の推移も問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ILSVRCこのページの用語 | 2010年から2017年まで毎年開かれた、大規模な画像データセットImageNetを使って物体認識の精度を競うコンテスト |
| ImageNet | WordNetの名詞の階層に沿った2万を超えるカテゴリに、1,400万枚以上の画像を対応付けた大規模な画像データセット |
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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ILSVRCの画像分類部門では、モデルが出した上位5つの候補に正解が含まれない割合(top-5誤り率)が主な評価指標として使われた。
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答え ◯ 正しい
1枚の画像に複数の物体が写っていることがあるため、上位5候補のどれかが正解なら正しいとみなしました。
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2015年には、残差学習を用いたResNetが、人間の誤り率の推定値(約5%)を下回るtop-5誤り率を記録した。
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答え ◯ 正しい
ResNetのアンサンブルは3.57%でした。人間の値(5.1%)は、訓練を積んだ注釈者が実際に分類して得た推定です。
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ILSVRCは、ImageNetに含まれる2万種類を超えるカテゴリすべてを対象に、画像を分類させるコンテストであった。
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答え × 誤り
画像分類部門で使われたのは、ImageNetから選んだ1,000カテゴリ、約120万枚の学習画像です。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目6 ディープラーニング)
- Olga Russakovsky et al., ImageNet Large Scale Visual Recognition Challenge, International Journal of Computer Vision 115(3) (2015)
- Alex Krizhevsky, Ilya Sutskever, Geoffrey E. Hinton, ImageNet Classification with Deep Convolutional Neural Networks, Communications of the ACM 60(6) (2017)
- Kaiming He et al., Deep Residual Learning for Image Recognition (2015)