1行定義
自然言語処理とは、日本語や英語のように人が日常で使う言葉を、コンピュータで解析したり生成したりする技術の総称のことです。
試験範囲としての全体像はシラバス項目『自然言語処理』の要点まとめで整理しています。
くわしく
自然言語処理(NLP)は、日本語や英語のように人が日常で使う言葉(自然言語)を、コンピュータで扱う技術の総称です。プログラミング言語のように人工的に設計された言語と区別して、「自然」言語と呼びます。機械翻訳、検索エンジン、迷惑メールの判定、対話型のAIなど、多くの身近なサービスを支えています。
解析の段階
文の解析は、伝統的に次のような段階に分けて考えます。
- 形態素解析:文を意味をもつ最小の単位(形態素)に区切り、品詞を決める。単語の間に空白がない日本語では、最初の重要な処理になる。
- 構文解析:単語どうしの係り受けなど、文の構造を調べる。
- 意味解析:単語や文の意味を解釈する。
- 文脈解析:複数の文にまたがる指示語や話の流れを扱う。
言葉には、1つの表現が複数の意味や構造に取れる曖昧さがあります。文脈をふまえて正しい解釈を選ぶことが、難しさの中心です。
手法の移り変わり
初期は、人が文法や辞書の規則を書くルールベースの方法が中心でした。1990年代には、大量の文章から確率を学ぶ統計的自然言語処理が主流になります。2013年のword2vecをきっかけに、意味の近い単語ほど近い値になるベクトル(分散表現)で単語を表す方法が広まりました。その後、2017年のTransformer、2018年のBERTを経て、現在は大規模言語モデル(LLM)が多くのタスクを1つのモデルでこなすようになっています。
主なタスク
機械翻訳、文書要約、質問応答、情報検索、感情分析などがあります。G検定では、それぞれのタスクに使われる代表的な手法と結びつけて理解しておくと整理しやすくなります。
G検定での出題
出題のされ方
形態素解析・構文解析などの処理の段階、ルールベースから統計的手法、ニューラルネットワーク、大規模言語モデルへと移る手法の変遷、機械翻訳や感情分析などのタスクと手法の対応が問われます。
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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自然言語処理は、PythonやCのようなプログラミング言語のソースコードを解析・変換する技術を指す言葉である。
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答え × 誤り
自然言語とは、日本語や英語のように人が日常で使う言葉のことです。人工的に設計されたプログラミング言語と区別するために「自然」と呼びます。
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大規模言語モデルが登場する以前から、自然言語処理は機械翻訳や情報検索などの分野で研究され、実用化されてきた。
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答え ◯ 正しい
ルールベースの機械翻訳や、単語の出現頻度を使う検索エンジンなどは、大規模言語モデルよりずっと前から使われてきました。
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「黒い目の大きな猫」のように、1つの表現が複数の意味や構造に解釈できることは、自然言語処理を難しくする要因の1つである。
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答え ◯ 正しい
「黒い」が「目」と「猫」のどちらにかかるかで意味が変わります。こうした曖昧さを、文脈や大量のデータをもとに解消することが、自然言語処理の中心的な課題です。
この用語の練習問題
この用語を扱う練習問題は準備中です。「自然言語処理」の問題を解く
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目5 機械学習)
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目27 自然言語処理)
- Daniel Jurafsky, James H. Martin, Speech and Language Processing (3rd ed. draft)
- Tomas Mikolov, Kai Chen, Greg Corrado, Jeffrey Dean, Efficient Estimation of Word Representations in Vector Space (2013)
- Ashish Vaswani et al., Attention Is All You Need (2017)
- Jacob Devlin, Ming-Wei Chang, Kenton Lee, Kristina Toutanova, BERT: Pre-training of Deep Bidirectional Transformers for Language Understanding (2018)