要点まとめ・第5章 ディープラーニングの要素技術
データ拡張(シラバス 技術25)
キーワード12語 練習問題14問 最終確認日 2026年10月30日
作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合)人による確認:未
1行の定義と◯×チェックは用語『データ拡張』の解説にあります。
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学習目標
手元の学習データに変換を加えて種類を増やすデータ拡張の目的を理解し、画像の基本的な変換、一部を消す手法、2枚を混ぜる手法、変換を自動で選ぶ手法、文章向けの手法の違いを踏まえて、課題に合った方法を選べるようにします。
要点
データ拡張の目的
データ拡張は、学習データに意味を変えない範囲の変換を加えて、データの数と多様さを増やす手法です。写真を少し回転させても、猫は猫のままです。こうした変化を含むデータで学習すると、モデルは学習データの細部を丸暗記しにくくなり、過学習が抑えられて汎化性能が上がります。新しくデータを集めてラベルを付けるコストをかけずに済む点も利点です。
画像の基本的な変換
| まとまり | 手法 | 内容 |
|---|---|---|
| 位置・向き | Random Flip | ランダムに左右(または上下)を反転する |
| 位置・向き | Rotate | 角度を変えて回転する |
| 位置・向き | Crop | 画像の一部を切り出す |
| 色・明るさ | Brightness | 明るさを変える |
| 色・明るさ | Contrast | 明暗の差を変える |
どの変換が使えるかは課題によります。風景写真の上下反転は現実にない画像を作りますし、数字の6を大きく回転すると9に見えます。
一部を消す手法
- Cutout:画像のランダムな位置に、決まった大きさの正方形のマスクをかけ、画素を一定の値(0など)で塗りつぶします。
- Random Erasing:ランダムに選んだ長方形の領域を、ランダムな値で塗りつぶします。領域の大きさや縦横比も毎回変えます。
どちらも対象の一部が隠れた画像を作り、隠れに強いモデルにします。ラベルは元のままです。
2枚を混ぜる手法
- Mixup:2枚の画像を、画素ごとに一定の比率で重ね合わせます。ラベルも同じ比率で混ぜます。猫の画像を70%、犬の画像を30%で重ねたら、正解も「猫0.7、犬0.3」です。
- CutMix:一方の画像の一部を四角く切り取り、もう一方の画像の同じ位置に貼り付けます。ラベルは、貼り付けた部分の面積の比率で混ぜます。
変換を自動で選ぶRandAugment
変換の組み合わせを手作業で決めるのは手間がかかります。先行するAutoAugmentは、よい組み合わせを強化学習で探しましたが、探索に大きな計算コストがかかりました。RandAugmentは、変換の候補からN個をランダムに選び、すべてに共通の強さMで適用します。調整するのはNとMの2つだけなので、探索の手間が大きく減りました。
文章のデータ拡張
文章は少しの変更で意味が変わりやすいため、画像より慎重に扱います。
- paraphrasing:意味を保ったまま言い換えます。類義語への置き換えや、別の言語に翻訳してから元の言語に戻す逆翻訳が代表例です。
- noising:単語をランダムに削除・挿入・入れ替えたり、誤字を混ぜたりして、小さなノイズを加えます。音声に雑音を重ねるのも同じ考え方です。
「この店はおいしくない」から「ない」を消すと、感情のラベルが逆になります。どの手法でも、変換後に正解が変わらないかを確かめることが大切です。
つまずきやすい点
- Mixupは2枚の画像を全体で重ね合わせ、CutMixは一方の画像の一部を切り取ってもう一方に貼り付ける点。どちらもラベルを混ぜた比率に合わせて混ぜる
- Cutoutは決まった大きさの正方形を一定の値(0など)で塗りつぶし、Random Erasingは大きさや縦横比をランダムに変えた長方形をランダムな値で塗りつぶす点。どちらもラベルは変えない
- 変換によってラベルの意味が変わる場合がある点。数字の6を大きく回転すると9に見え、文章から否定の語を消すと感情が逆になる
- データ拡張は原則として学習データにだけ行い、評価には元の検証データやテストデータを使う点。分割する前に拡張すると、ほぼ同じデータが学習用と評価用の両方に入り、データリーケージになる
シラバスのキーワード
シラバス第1.4版に載っている語をすべて並べています。色のついた語は用語集で解説しています。「2問」などの数字は、その語を扱う練習問題の数です。シラバスの誤植は正しい表記に直し、元の表記を添えています。
- Contrast 練習問題3問
- Brightness 練習問題5問
- Crop 練習問題2問
- CutMix 練習問題4問
- Cutout 練習問題4問
- Mixup 練習問題6問
- noising 練習問題2問
- paraphrasing 練習問題2問
- RandAugment 練習問題2問 シラバス表記:RandAugument
- Random Erasing 練習問題4問
- Random Flip 練習問題7問
- Rotate 練習問題6問
練習問題
- #0062 画像データ拡張手法の区別 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0199 拡張とデータ分割の順序 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0200 物体検出での拡張と座標 難易度 基礎・複数選択 未回答 付箋
- #0201 隠れに強くする拡張 難易度 基礎・単一選択 未回答 付箋
- #0202 文章の拡張とラベルの保持 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0203 文章のデータ拡張の分類 難易度 基礎・穴埋め 未回答 付箋
- #0204 CutMixのラベル計算 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0205 RandAugmentの探索の工夫 難易度 応用・単一選択 未回答 付箋
- #0206 小さな欠陥の画像の拡張 難易度 応用・単一選択 未回答 付箋
- #0394 Mixupの画素値とラベル計算 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0395 データ拡張の目的と限界 難易度 基礎・単一選択 未回答 付箋
- #0396 撮影条件に合う変換の選択 難易度 基礎・組合せ 未回答 付箋
- #0397 拡張を加えるタイミング 難易度 標準・単一選択 未回答 付箋
- #0398 CutMixの提案のねらい 難易度 応用・単一選択 未回答 付箋
復習の時期が来た問題と、まだ解いていない問題から順に出題します。
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出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目25 データ拡張)
- Terrance DeVries, Graham W. Taylor, Improved Regularization of Convolutional Neural Networks with Cutout (2017)
- Zhun Zhong, Liang Zheng, Guoliang Kang, Shaozi Li, Yi Yang, Random Erasing Data Augmentation (2017)
- Hongyi Zhang, Moustapha Cisse, Yann N. Dauphin, David Lopez-Paz, mixup: Beyond Empirical Risk Minimization (2017)
- Sangdoo Yun et al., CutMix: Regularization Strategy to Train Strong Classifiers with Localizable Features (2019)
- Ekin D. Cubuk, Barret Zoph, Jonathon Shlens, Quoc V. Le, RandAugment: Practical automated data augmentation with a reduced search space (2019)
- Bohan Li, Yutai Hou, Wanxiang Che, Data Augmentation Approaches in Natural Language Processing: A Survey (2021)