1行定義
セマンティックセグメンテーションとは、画像のすべての画素に「人」「道路」「空」などのクラスを割り当て、画像を領域ごとに塗り分けるタスクのことです。
くわしく
セマンティックセグメンテーションは、画像を画素(ピクセル)単位で分類するタスクです。車載カメラの画像なら、道路、歩道、車、人、空といった区分で、画像全体を塗り分けます。「セマンティック」は「意味的な」を表す英語で、画素ごとに意味のラベルを付けることを指しています。
ほかの画像認識タスクとの違い
- 画像分類:画像全体に1つのラベルを付けます。
- 物体検出:物体を長方形の枠で囲み、クラスを答えます。
- セマンティックセグメンテーション:すべての画素にクラスを付けます。同じクラスの物体が並んでいても、個体は区別しません。3人が写っていれば、3人まとめて「人」の領域になります。
- インスタンスセグメンテーション:物体を1つずつ区別し、それぞれの形を画素単位で切り出します。空や道路のような、数えられない背景は対象にしません。
- パノプティックセグメンテーション:背景を含むすべての画素にクラスを付け、数えられる物体には個体の区別も付けます。セマンティックとインスタンスを統合したタスクです。
代表的なモデル
画像分類のCNNは、層を進むごとに特徴マップを縮め、最後に1つの答えを出します。セグメンテーションでは、縮めた特徴を入力と同じ大きさまで戻す必要があります。
FCNは、全結合層をなくしてすべてを畳み込み層で構成し、画素ごとの出力を可能にしました。その後、縮める部分(エンコーダ)と戻す部分(デコーダ)を対称に組むSegNetやU-Net、間隔を空けた畳み込み(Atrous Convolution)で広い範囲を見るDeepLab、複数の大きさで領域をまとめて画像全体の文脈を捉えるPSPNetなどが登場しました。
用途には、自動運転での走行できる領域の把握や、医療画像での臓器や病変の抽出などがあります。
覚え方
「意味(セマンティック)で塗り分け、個体は数えない」と覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
物体検出・インスタンスセグメンテーション・パノプティックセグメンテーションとの違い、同じクラスの物体を1つずつ区別しない点、FCN・U-Net・SegNet・DeepLabなど代表的なモデルの特徴が問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| セマンティックセグメンテーションこのページの用語 | 画像のすべての画素に「人」「道路」「空」などのクラスを割り当て、画像を領域ごとに塗り分けるタスク |
| インスタンスセグメンテーション | 画像の中の物体を1つずつ区別し、それぞれの物体が写っている領域を画素単位で切り出すタスク |
| パノプティックセグメンテーション | 画像のすべての画素にクラスを割り当て、さらに人や車などの数えられる物体には個体の区別も付けるタスク |
違いを表で比べる
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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セマンティックセグメンテーションでは、1枚の画像に写った3人の人物は、すべて同じ「人」のクラスとして塗られ、1人ずつは区別されない。
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答え ◯ 正しい
クラスは画素ごとに付きますが、個体の区別はしません。1人ずつ分けたい場合は、インスタンスセグメンテーションを使います。
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セマンティックセグメンテーションの出力は、物体を囲む長方形の枠と、その枠のクラス名の一覧である。
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答え × 誤り
枠とクラスを出力するのは物体検出です。セマンティックセグメンテーションは、画素1つずつにクラスを付けた、入力と同じ大きさの地図を出力します。
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FCNは、画像分類用のCNNの全結合層を畳み込み層に置き換え、画素ごとのクラスを出力できるようにしたモデルである。
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答え ◯ 正しい
全結合層をなくしたことで、任意の大きさの画像を入力でき、位置の情報を保ったまま出力できるようになりました。