国内の物流会社K社は、米国に本社を置くL社の生成AIサービスを使って、配送計画の作成や問い合わせ対応を効率化しようとしている。L社は日本国内向けにもこのサービスを提供している。「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」(AI法)と、同法第13条にもとづいて人工知能戦略本部が決定した「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」(AI指針)に照らした説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 A
この問題の論点:AI法の活用事業者とAI指針
ポイント
AI法は、AIを事業で使う企業も活用事業者と位置づけます。同法13条にもとづくAI指針は、規模やリスクに応じた自主的な取組を促すソフトローです。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
AI法7条は、AIを使った製品・サービスを開発・提供する者に限らず、AIを事業活動で活用しようとする者を活用事業者とします。活用による効率化・高度化や新産業の創出に努め、国や地方公共団体の施策に協力する責務を定めています。
- B
不適切
AI指針は、活用事業者には海外事業者も含むと明記しています。日本向けにAIサービスを提供するL社も、AIの仕組みや限界などの情報を利用者に提供するといった取組を求められる立場にあります。
- C
不適切
AI指針は、適正性の一義的な定義や絶対的な水準を定めるものではないとしています。各主体の規模や立場、AIがもたらすリスクに応じて、適切な水準で自主的に取り組むことを求める考え方です。
- D
不適切
AI事業者ガイドラインは、AI指針の決定後の2026年3月に第1.2版へ改訂されています。AI指針も、活用事業者が国際的な規範や国際規格、各種ガイドラインなどを活用しながら取り組むことを示しています。
補足
AI法は、国、地方公共団体、研究開発機関、活用事業者、国民のそれぞれについて責務を定めています(第4条〜第8条)。AI指針は、これらすべての主体に向けて、人間中心、公平性、安全性、透明性などの考慮すべき要素と、リスクベースでのアプローチやアジャイルな対応などの基本方針を示しています。
試験での狙われ方
AI法が定める主体ごとの責務と、AI法にもとづく指針やガイドラインの性格を、事例に当てはめて問う形が考えられます。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目8 国内外のガイドライン)
- 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(令和7年法律第53号) (第7条、第13条)
- 人工知能戦略本部「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」(2025年12月19日) (1(1)本指針の位置付け、(2)本指針における適正性確保の考え方、2 脚注10)
- 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日)