AIのルール形成の手法であるハードロー・ソフトローと、リスクベースアプローチに関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 B
この問題の論点:ハードローとソフトローの違い
ポイント
EUのAI法はリスクに応じて義務を変える法的拘束力のあるハードローです。日本はソフトローのガイドラインと罰則のない推進法を組み合わせています。
選択肢ごとの解説
- A
不適切
日本のAI法(2025年公布)は、基本理念や国の責務、人工知能戦略本部の設置などを定める推進法で、罰則規定はありません。国は事案の分析などにもとづき、事業者への指導・助言や情報提供を行います(第16条)。
- B
適切 正解
EUのAI法(規則2024/1689)は、法的拘束力をもつハードローです。社会的スコアリングなど許容できないリスクのAIを禁止し、高リスクのAIにはリスク管理や人による監視などの義務を課します。チャットボットなどには透明性の義務を定めています。
- C
不適切
実際は逆です。改正に立法手続きが必要なハードローに比べ、ガイドラインなどのソフトローは見直しやすく、変化の速いAIに対応しやすい点が利点です。AI事業者ガイドラインもLiving Documentとして改訂が重ねられています。
- D
不適切
リスクベースアプローチは、危害の大きさとその起こりやすさに応じて、対策の程度を変える考え方です。過剰な対策でAI活用の便益を損なうことを避けつつ、リスクの高い用途に重点的に対策します。
補足
EUのAI法は2024年8月に発効し、義務は段階的に適用されています。2026年7月に発効した改正(Digital Omnibus on AI)で、高リスクAIに関する義務の適用開始時期は延期されました。適用時期は今後も変わる可能性があるため、最新の情報を確認してください。
試験での狙われ方
日本とEUのアプローチの違い(ソフトロー中心かハードローか、罰則の有無、リスクの分類)を比べる形で問われやすい論点です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目8 国内外のガイドライン)
- 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(令和7年法律第53号) (第3条、第7条、第13条、第16条、第19条)
- European Commission, AI Act(Regulation (EU) 2024/1689) (A risk-based approach)
- 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日) (はじめに(ソフトロー、リスクベースアプローチ))