製造業向けのAIを開発するY社は、学習データの前処理に関する独自の工夫を、特許出願して権利化するか、社内のノウハウとして秘匿するかを検討している。この工夫は、完成したシステムを外から調べても分かりにくいものである。この検討に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 D
この問題の論点:特許出願と秘匿化の選択
ポイント
特許出願の内容は原則として出願から1年6か月で公開されるため、侵害を見つけにくい技術では秘匿化も比べて検討します。
選択肢ごとの解説
- A
不適切
特許出願の審査は、出願審査の請求があって初めて行われます(特許法48条の2)。請求は出願の日から3年以内に行う必要があり、期間内に請求がなければ、出願は取り下げたものとみなされます(48条の3)。
- B
不適切
不正競争防止法が営業秘密について規制するのは、不正な手段による取得や、不正に取得・開示された情報の使用などです(2条1項4号〜10号)。他社が独自に開発した技術の使用は止められません。
- C
不適切
他社の出願の内容を知らずに自ら発明し、出願の際に日本国内で実施の事業やその準備をしていた者は、先使用による通常実施権をもちます(特許法79条)。秘匿化する場合は、実施の事実を証明できる記録を残しておくことが大切です。
- D
適切 正解
出願の日から1年6か月を経過すると、内容が特許公報で公開されます(64条)。他社の実施を外から確認しにくい技術は、権利化しても侵害を見つけにくい一方で内容は公開されるため、ノウハウとして秘匿する選択もあります。
試験での狙われ方
権利化と秘匿化を比べ、出願公開、出願審査の請求、先使用権、営業秘密で止められる行為の範囲を入れ替えた選択肢で問われやすい論点です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目3 特許法)
- 特許法(e-Gov法令検索) (48条の2、48条の3、64条、79条)
- 不正競争防止法(e-Gov法令検索) (2条1項4号〜10号、2条6項)