ある食品工場の検査工程では、製品1個が不良品である確率は0.1で、各製品が不良品かどうかは互いに独立であるとする。製品を無作為に3個取り出したとき、少なくとも1個が不良品である確率として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 B
この問題の論点:二項分布と余事象の確率
ポイント
「少なくとも1個」の確率は、余事象である「1個もない」の確率を1から引くと簡単に求まります。各個数の確率を足しても同じ値になります。
選択肢ごとの解説
- A
不適切
0.243は、不良品がちょうど1個である確率です。不良品が何個目に出るかで3通りあり、3×0.1×0.9²=3×0.081=0.243です。2個や3個が不良品である場合が含まれていません。
- B
適切 正解
「少なくとも1個が不良品」の余事象は「3個とも良品」で、その確率は0.9³=0.729です。したがって1−0.729=0.271です。不良品が1個、2個、3個の確率を足しても0.243+0.027+0.001=0.271になります。
- C
不適切
0.300は0.1を3回足した値で、不良品の個数の期待値np=3×0.1にあたります。確率を単純に足すと、2個以上が同時に不良品となる場合を重ねて数えるため、確率としては大きすぎます。
- D
不適切
0.729は0.9³で、3個とも良品である確率です。求めたい「少なくとも1個が不良品」はこの事象の余事象なので、1から引いて0.271とします。
補足
製品1個ごとの良・不良はベルヌーイ分布に従い、n個のうちの不良品の個数は二項分布に従います。成功確率pの試行をn回独立に行うとき、ちょうどk回成功する確率は「nCk×pのk乗×(1−p)の(n−k)乗」です。この例ではn=3、p=0.1なので、不良品の個数の期待値はnp=0.3個、分散はnp(1−p)=0.27です。取り出す個数を増やすと「少なくとも1個」の確率は1に近づきます。一方、0.1を足していく方法では11個で1.1となり、確率として成り立たなくなります。
試験での狙われ方
二項分布では、「ちょうどk回」と「少なくとも1回」の違いや、確率と期待値の取り違えを確かめる形が考えられます。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目37 AIに必要な数理・統計知識)
- NIST/SEMATECH e-Handbook of Statistical Methods 1.3.6.6.18 Binomial Distribution