1970年代にスタンフォード大学で開発されたマイシン(MYCIN)に関する説明として、最も不適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 D
この問題の論点:マイシンの評価と実用化
ポイント
マイシンは専門医に劣らない評価を得ながら実際の診療では使われず、性能の高さと実用化が別の課題であることを示しました。
選択肢ごとの解説
- A
適切
マイシンは、重い細菌感染症の診断と治療を支援するエキスパートシステムです。医師に質問しながら患者の情報を集め、原因菌の候補と、体重などに応じた抗菌薬の量を示しました。
- B
適切
確信度は−1から+1の値で、ルールが結論をどの程度支持するかを表します。厳密な確率を求めにくい医療の判断で、専門家の確からしさの感覚を扱うために導入されました。
- C
適切
マイシンは後ろ向き推論を中心にしました。目標となる結論から条件をさかのぼって確かめるため、結論に必要な情報だけを医師に質問できます。
- D
不適切 正解
髄膜炎の症例を使った評価研究では、処方が妥当とされた割合は65%で、感染症の専門医5人(42.5〜62.5%)を下回りませんでした。しかし、入力の手間や病院への組み込み、法的な責任などの課題があり、日常の診療では使われませんでした。
試験での狙われ方
マイシンは、対象分野(細菌感染症)やif-thenルール、確信度といった仕組みの面から問われます。化学分野のDENDRALと取り違えないようにします。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目4 知識表現とエキスパートシステム)
- Edward H. Shortliffe, Bruce G. Buchanan, A model of inexact reasoning in medicine, Mathematical Biosciences 23(3-4) (1975)
- Bruce G. Buchanan, Edward H. Shortliffe (eds.), Rule-Based Expert Systems: The MYCIN Experiments of the Stanford Heuristic Programming Project (1984)
- Victor L. Yu et al., An Evaluation of MYCIN's Advice (Buchanan & Shortliffe 1984, Chapter 31; originally JAMA 242(12), 1979)