知識を扱うAIシステムやプロジェクトについて、その仕組みや知識の集め方を説明したものとして、最も適切なものを1つ選べ。
正解と解説を見る
解説
正解 A
この問題の論点:初期AIシステムの知識の扱い方
ポイント
ELIZAはパターンに当てはめて応答するだけで、意味は理解していませんでした。MYCINとCycは知識を人手で記述し、ワトソンは文書から答えを探します。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
ELIZAは、1960年代にワイゼンバウムが作った対話プログラムです。決められたパターンに当てはめて応答するだけでしたが、利用者が知性を感じてしまう現象はイライザ効果と呼ばれます。
- B
不適切
ワトソンは、大量の文書から答えの候補を探し、根拠の確からしさを評価して回答する質問応答(Question-Answering)のシステムです。人手でルールを網羅的に書く方式ではありません。
- C
不適切
Cycプロジェクトは1984年にダグラス・レナートが始めた取り組みで、一般常識を人手で記述して知識ベースにします。記述すべき知識は膨大で、数十年にわたって続く長期の取り組みになりました。
- D
不適切
MYCINのif-thenルールは、感染症の専門医から聞き取って人手で記述したものです。数百のルールで原因菌を推定し、投与すべき抗生物質を助言しました。この聞き取りの手間が、のちに大きな課題となりました。
試験での狙われ方
システム名と、その対象分野や知識の集め方の組み合わせを入れ替えた選択肢で問う形がよく見られます。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目4 知識表現とエキスパートシステム)
- Weizenbaum, ELIZA: A Computer Program for the Study of Natural Language Communication Between Man and Machine (1966)
- Ferrucci et al., Building Watson: An Overview of the DeepQA Project (2010)
- Lenat, CYC: A Large-Scale Investment in Knowledge Infrastructure (1995)
- Buchanan and Shortliffe (eds.), Rule-Based Expert Systems: The MYCIN Experiments of the Stanford Heuristic Programming Project (1984)