ある製造業の企業が、熟練技術者の故障診断のノウハウをif-thenルールとして記述し、エキスパートシステムを開発している。しかし、技術者から知識を聞き出してルールにする作業が、想定より大幅に遅れている。この状況に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 A
この問題の論点:エキスパートシステム開発の課題
ポイント
エキスパートシステムでは、専門家の知識を聞き出してルールとして記述する工程が大きな障壁になりました。これを知識獲得のボトルネックといいます。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
専門家自身もうまく説明できない経験則が多く、聞き取りとルール化に大きな手間がかかります。エキスパートシステムが広く普及しきれなかった大きな理由の1つです。
- B
不適切
ルールが増えるほど、矛盾や重複の確認、新しい知識の追加といった保守の負担は重くなります。推論エンジンが矛盾を自動で解消してくれるわけではありません。
- C
不適切
意味ネットワークも知識を表す形式の1つにすぎません。表現の形式を変えても、専門家から知識を引き出して記述する手間は残ります。問題は表し方ではなく、知識を集める工程にあります。
- D
不適切
知識の聞き取りを助けるインタビューシステムが研究されてきました。たとえばTEIRESIASは、MYCINの知識ベースに専門家の知識を対話的に追加するためのシステムです。
試験での狙われ方
エキスパートシステムが抱えた課題を、具体的な開発場面に当てはめて問う形がよく見られます。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目4 知識表現とエキスパートシステム)
- Davis, Interactive transfer of expertise: Acquisition of new inference rules (1979)