AI開発企業K社と部品メーカーL社は共同研究を行い、センサーデータから故障の予兆を検出する新しい手法を完成させた。K社の技術者MはL社の技術者Nと議論を重ね、手法の核となる構成を考案した。L社の部長Oは「故障を減らしたい」というテーマを示して予算を承認し、L社のデータ作業担当者Pは、Nの指示どおりに学習データへラベルを付けた。特許法に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。なお、M・Nの発明について特許を受ける権利は、それぞれの勤務先に帰属しているものとする。
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解説
正解 A
この問題の論点:共同研究の発明者と権利共有
ポイント
発明者は創作に現実に関与した者に限られ、特許を受ける権利が共有なら共同で出願しなければなりません。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
特許を受ける権利が共有に係るときは、各共有者は他の共有者と共同でなければ出願できません(特許法38条)。共同研究では、出願の手続や費用の分担を契約で決めておくことが重要です。
- B
不適切
発明者は、技術的思想の創作に現実に関与した者です。具体的な着想を示さずにテーマを与えた者や予算を承認しただけの者は、単なる管理者や後援者に当たり、発明者ではありません。
- C
不適切
指示に従ってデータを整えたり実験を行ったりしただけの者は、単なる補助者として発明者に含まれません。発明者かどうかは、作業量ではなく創作への関与で判断します。
- D
不適切
共有の特許権は、契約で別段の定めをしない限り、各共有者が他の共有者の同意なく自ら実施できます(73条2項)。ただし、持分の譲渡や他人への実施許諾には同意が必要です(73条1項・3項)。
試験での狙われ方
共同研究や開発委託の事例で、誰が発明者か、共有の権利で単独でできることは何かを問う形が典型です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目3 特許法)
- 特許法(e-Gov法令検索) (29条1項柱書、38条、73条)