AI用語集・ディープラーニングの応用例

残差強化学習とは

ざんさきょうかがくしゅうresidual reinforcement learning

別名:Residual RL、残差方策学習、Residual Policy Learning

  • シラバス 技術29
  • ◯×チェック3問
  • 練習問題1問

最終更新日:作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合)人による確認:未出典

1行定義

残差強化学習とは、既存の制御器の出力を土台にして、それだけでは足りない補正分(残差)だけを強化学習で学ぶ手法のことです。

くわしく

残差強化学習は、すでにある制御の仕組みに、強化学習で学んだ「補正」を足して性能を高める手法です。主にロボットの制御で使われます。2018年に、Tobias Johanninkらと、Tom Silverらがそれぞれ発表しました。Silverらは、残差方策学習(Residual Policy Learning)と呼んでいます。

考え方

工場のロボットは、物理的なモデルにもとづく従来の制御(フィードバック制御)で、多くの作業をこなせます。しかし、部品どうしが接触したり摩擦が働いたりする作業は、正確なモデルを作るのが難しく、従来の制御だけでは失敗しやすくなります。一方、強化学習でゼロから学ばせると、膨大な試行が必要で、学習の初めには危険な動きもします。

残差強化学習は、両者の得意な部分を組み合わせます。最終的な行動はu = π_H(s) + π_θ(s)です。π_Hは既存の制御器の出力、π_θは強化学習で学ぶ補正です。ここでの残差とは、既存の制御では足りない差分のことです。

利点

  • 学習の初めから、既存の制御器がおおよその動きを担います。
  • 学ぶ範囲が補正に限られるので、ゼロから学ぶより少ない試行で済みます。
  • 報酬が疎で、強化学習だけでは解けない長い作業にも対応しやすくなります。

Johanninkらは、接触を伴うブロックの組み立て作業を、実機のロボットで学習させました。Silverらは、シミュレータ上の6つの操作課題で、もとの制御器を大きく上回る性能を示しました。

ResNetの残差学習との違い

名前は似ていますが、ResNetの残差学習は、層の入力と出力の差分を学ぶネットワーク構造の工夫です。残差強化学習は、制御器の出力に対する補正を学ぶ方法で、対象が異なります。「差分だけを学べば楽になる」という発想は共通しています。

覚え方

「ベテランの制御に、強化学習が手直しを足す」と覚えます。

G検定での出題

出題のされ方

既存の制御器の出力と学習した補正を足し合わせる仕組み、ゼロから学ぶより少ない試行で済む点、接触や摩擦を含むロボット制御での利用、ResNetの残差学習との区別が問われます。

混同しやすい用語

用語意味
残差強化学習このページの用語既存の制御器の出力を土台にして、それだけでは足りない補正分(残差)だけを強化学習で学ぶ手法
ResNet数層ごとに入力を出力へ直接足し合わせるスキップ結合を使い、100層を超える深さでも学習できるようにしたCNN

◯×チェック

3問

次の文が正しいか、誤りかを選んでください。

  1. 残差強化学習の「残差」は、ResNetと同じく、ニューラルネットワークの層の入力と出力の差を指す。

    答えを見る

    答え × 誤り

    ここでの残差は、既存の制御器の出力だけでは足りない分の補正です。ResNetの残差学習はネットワーク構造の工夫で、名前は似ていても指すものが違います。

  2. 残差強化学習の土台にする既存の制御器は、それだけで作業をほぼ完璧にこなせるものでなければならない。

    答えを見る

    答え × 誤り

    想定しているのは、おおむね動くが完全ではない制御器です。Silverらは、モデルの誤りや調整のずれがある制御器でも、学んだ補正で性能が大きく上がることを示しました。

  3. 残差強化学習を使うと、報酬が疎で手順の長い作業のように、強化学習だけでは解けない課題も解けることがある。

    答えを見る

    答え ◯ 正しい

    既存の制御器が作業の大筋を進めるので、報酬にたどり着く機会が増えます。Silverらは、強化学習だけでは解けなかった課題を解けることを示しました。

この用語の練習問題

1問
  1. #0423既存の制御を生かす強化学習難易度 基礎・単一選択未回答

出典

作成:ウカトレ編集部(AIで作成し、別のAIが一次資料と照合)人による確認:未 最終確認日: 対応シラバス:シラバス第1.4版 技術29

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