1行定義
オープンデータセットとは、大学や企業、行政機関などが誰でも入手できるように公開したデータの集まりで、機械学習では学習や性能評価に使われるもののことです。
くわしく
オープンデータセットは、誰でも入手できるように公開されたデータの集まりです。機械学習では、モデルの学習にも、性能の評価にも使われます。
代表的な例
- 画像:手書き数字のMNIST、1,400万枚以上の画像にラベルを付けたImageNet、物体検出やセグメンテーション向けのCOCO。
- テキスト:Wikipediaの記事をまとめたデータなど、コーパスとして公開された文章。
- 行政データ:国や自治体が公開する統計や地図などのデータ。
使う利点
データを自分で集めてアノテーションする費用と時間を省けます。また、多くの研究が同じデータセットで評価するため、手法どうしの性能を同じ条件で比べられます。性能を比べる共通の物差しとして使うデータセットと評価方法を、ベンチマークと呼びます。
使う前に確かめること
- 利用条件:公開されていても、自由に使えるとは限りません。研究目的に限る、商用利用を認めないなど、データセットごとにライセンスが定められています。
- 偏りと誤り:集め方によって、地域や属性に偏りが生じます。ラベルの誤りが含まれることもあります。
- 個人情報:顔写真や個人の書き込みが含まれることがあります。
- 現場との違い:撮影条件や対象が違えば、公開データで出た精度は自社の現場では再現されないことがあります。
- 評価データの混入:Webで公開された評価用の問題が大規模言語モデルの学習データに紛れ込み、性能が実力より高く出ることがあります。
データセットを作った目的や集め方、想定する用途を文書にまとめて添える「データシート」という提案もあります。
行政のオープンデータとの違い
日本政府のオープンデータ基本指針は、営利・非営利を問わず二次利用でき、機械判読に適し、無償で使えるデータをオープンデータと定めています。一方、機械学習で「オープンデータセット」と呼ばれるものには、商用利用を認めないものも含まれます。名前で判断せず、個々の利用条件を確認します。
G検定での出題
出題のされ方
公開データを学習や手法の性能比較に使う利点と、ライセンスによる利用条件の確認、データの偏りやラベルの誤り、自社の現場のデータとの違いといった注意点が問われます。
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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COCOは、日常の場面を写した画像に、物体ごとのカテゴリと領域の情報を付けたオープンデータセットで、物体検出やセグメンテーションの研究に使われている。
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答え ◯ 正しい
COCOの論文では、約33万枚の画像に、約250万個の物体の領域情報を付けたと報告されています。
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オープンデータセットは誰でも入手できるように公開されているので、個人に関する情報が含まれていることはない。
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答え × 誤り
顔が写った写真や、個人が書いた文章を含むデータセットもあります。使う前に中身と利用条件を確かめ、個人情報の扱いに注意します。
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日本政府のオープンデータ基本指針は、オープンデータの条件の1つとして、無償で利用できることを挙げている。
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答え ◯ 正しい
ほかの条件は、営利・非営利を問わず二次利用できるルールが適用されていることと、機械判読に適していることです。