1行定義
カメラ画像利活用ガイドブックとは、カメラ画像を商用目的で使う事業者に向けて、プライバシー保護のための配慮事項を総務省と経済産業省などが整理した手引きのことです。
くわしく
カメラ画像利活用ガイドブックは、店舗や駅などに設置したカメラの画像を、商用目的で活用する事業者のための手引きです。IoT推進コンソーシアム、総務省、経済産業省がまとめ、2022年3月のver3.0で令和2年・令和3年の改正個人情報保護法に対応しました。
位置づけ
カメラの画像では、写った人の顔などから特定の個人を識別できる場合があります。顔の特徴を数値化した特徴量データは、個人識別符号に当たりえます(個人情報保護法2条2項)。ガイドブックは法令の遵守を前提に、生活者との信頼関係を築くための自主的な取り組みを促す参考資料です。防犯目的や公共目的のカメラ画像は、検討の対象に含めていません。
主な配慮事項
基本原則などとして、次のような事項が挙げられています。
- 運用の責任を負う主体を明確にし、利用目的が正当であることを確認する
- 台数、撮影範囲、データの種類、保存期間などを、目的に必要な範囲に限る
- 企画・設計の段階でプライバシーのリスクを分析し、対策を組み込む
- 撮影していることを一目でわかるようにし、問い合わせ窓口を設けて公表する
撮影を始める前には、十分な期間をもって、ポスターやウェブサイトで事前告知を行います。告知には、利用目的、運用主体と連絡先、撮影範囲、生成するデータの概要などを記載します。
AIとの関係
適用ケースには、来店客の年齢や性別を画像から推定する例や、同じ人の再来店を識別するリピート分析があります。技術が進んで新しい情報を引き出せるようになっても、生活者に説明した範囲を超えて使ってはならないとしています。
2026年の改正(未施行)
2026年7月17日に公布された改正個人情報保護法は、顔特徴データ等について、利用目的などの周知の義務化、利用停止等の請求の要件の緩和、オプトアウトによる第三者提供の禁止を定めました。2026年10月31日時点では施行されていません。
覚え方
「撮る前に知らせ、必要な分だけ撮る」と覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
店舗のカメラで来店客の属性を推定する事例などをもとに、撮影前の事前告知、目的に必要な範囲への限定、設計段階でのリスク分析、問い合わせ窓口の設置といった配慮事項と、ガイドブックの位置づけが問われます。
最新動向法改正やガイドラインの改訂はG検定の法律・倫理分野の最新動向にまとめています。
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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カメラ画像利活用ガイドブックver3.0は、2022年3月に公表された。
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答え ◯ 正しい
IoT推進コンソーシアム、総務省、経済産業省がまとめました。2017年1月のver1.0、2018年3月のver2.0に続く改訂で、令和2年・令和3年の改正個人情報保護法への対応などが行われています。
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カメラ画像利活用ガイドブックの配慮事項に従わない事業者は、そのことを理由に、個人情報保護法にもとづく罰則の対象となる。
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答え × 誤り
ガイドブックは法令の遵守を前提に、事業者の自主的な取り組みを促すための参考資料です。罰則の対象になるのは法律に違反した場合で、ガイドブックに従わないこと自体ではありません。
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カメラ画像利活用ガイドブックは、防犯目的で取得されるカメラ画像の取扱いを、検討の対象として取り上げていない。
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答え ◯ 正しい
対象は商用目的の利活用です。防犯目的や公共目的のカメラ画像は検討の対象外としつつ、その場合にもガイドブックの内容が参考になるとしています。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目9 プライバシー)
- IoT推進コンソーシアム・総務省・経済産業省「カメラ画像利活用ガイドブックver3.0」(2022年3月) (変更履歴、3.1「検討のスコープ」、4.1「基本原則」、4.3「企画時の配慮」、4.4「設計時の配慮」、4.5「事前告知時の配慮」、5.1「適用ケース」)
- 総務省 報道資料「「カメラ画像利活用ガイドブックver3.0」の公表」(2022年3月30日)
- 個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索) (2条2項)
- 個人情報保護委員会事務局「個人情報保護法等の一部を改正する法律について」(2026年7月) (個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律(概要)改正内容2、第2 2 顔特徴データ等に関する規律)
- 個人情報保護委員会「令和8年 改正個人情報保護法について」