要点
- G検定の累計合格者は168,037人、累計受験者は234,669人です(JDLA、2026年9月24日発表。2026年第5回まで)
- 2026年第5回の合格者は、営業・販売が約16%、課長クラス以上が約2割で、エンジニア以外も多く含まれます(同発表)
- スズキは2030年までに、係長への昇格時の資格要件にG検定を加えると報じられました(労働新聞、2025年11月28日)
目次
G検定は意味ないと言われるのはなぜですか?
G検定は、取れば仕事が決まる資格ではないためです。この点で「意味ない」と言われますが、目的が合えば意味はあります。「意味がない」と感じられやすい理由は、主に3つです。
- 業務独占ではない:民間の検定で、持っていないとできない業務はありません。主催は一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)です。
- 実装力は問われない:出題は知識問題(多肢選択式)で、プログラムを書く力や、AIを作る力は問われません。
- 資格名だけでは評価されにくい:知恵袋には「合格したところで履歴書に書いてもスルーですよ。」という回答があります(質問は2025年2月19日)。
一方、JDLAはG検定の目的を「ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する」としています(JDLA「G検定」)。AIを作る人ではなく、AIを事業で使う側の知識を確かめる試験です。この目的に合う人にとっては、取る意味があります。
どんな人がG検定を取っていますか?
エンジニアだけでなく、営業や管理職の人も多く取っています。累計の合格者は168,037人です(JDLA、2026年9月24日発表)。
2026年第5回の合格者を見ると、職種では情報システム・システム企画が約24%で最も多い一方、営業・販売も約16%います。役職では、課長クラス以上が約2割です。業種では、情報処理・提供サービス業が約25%、金融・保険業、不動産業が約18%でした(同発表。割合は当サイトで丸めています)。
この数字は、AIの知識が技術職以外にも求められていることをうかがわせます。ただし、合格が昇進や年収にどう結びついたかを示すデータは、JDLAの発表にはありません。
G検定は会社や転職で評価されますか?
社内の要件にする企業は出てきていますが、転職で有利になるかを示す公的なデータは、当サイトでは見つけられませんでした。
- スズキは、係長への昇格時の資格要件に、これまでのTOEICに加えてG検定を選べるようにする方針だと報じられました。2030年までに追加するとされています(労働新聞、2025年11月28日)。
- 三菱商事についても、AI資格の取得を管理職への昇格要件にするという報道があります(日本経済新聞、2025年4月)。対象の資格や適用の時期は、当サイトでは同社の発表資料で確認できていません(要確認)。
社内の要件になっている人には、受ける理由がはっきりあります。転職で使うなら、資格名だけでなく「G検定で学んだ知識を使って何をしたか」を説明できるようにしておきます。
合格すると何が得られますか?
合格証のほかに、知識を示す手段と、学び続ける場が得られます。
- オープンバッジ:合格証書とあわせて発行されるデジタル証明書です。インターネット上で、いつでも内容を検証できます。
- 合格認証ロゴ:合格者向けのページからダウンロードして使えます。
- CDLE:JDLAの資格試験の合格者だけが参加できるコミュニティです。
- DX推進パスポート:デジタルリテラシー協議会が、ITパスポート試験、データサイエンティスト検定 リテラシーレベル、G検定の合格数に応じて無料で発行するデジタルバッジです。
G検定の知識は、仕事のどんな場面で使えますか?
AIを自分で作らない人が、AIの導入や利用にかかわる場面で使えます。シラバスの項目と結びつけると、次のような場面です。
| 場面 | 使う知識 | シラバスの項目 |
|---|---|---|
| AI導入の企画 | PoCで確かめること、データの準備 | 技術分野 項目35 AIプロジェクトの進め方 |
| ベンダーの報告を読む | 「正解率95%」だけで判断せず、適合率と再現率も確かめる | 技術分野 項目10 モデルの選択・評価 |
| 開発の契約 | 請負契約と準委任契約の違い、精度保証の扱い | 法律・倫理分野 項目6 AI開発委託契約 |
| 生成AIの社内ルール | 入力する個人情報、生成物の著作権 | 法律・倫理分野 項目1 個人情報保護法、項目2 著作権法 |
| AIの運用体制 | 人間の関与、モニタリング、トレーサビリティ | 法律・倫理分野 項目18 AIガバナンス |
たとえば、生成AIサービスに個人データを入力する場面について、個人情報保護委員会は2023年6月に注意を呼びかけています。こうした論点を知っていれば、社内ルールの議論に参加できます。契約の違いは請負契約と準委任契約の違い、評価指標は適合率と再現率の違いで確かめられます。
2026年9月に受験した人は、勉強を始めたときは「直接、自分の仕事に役立つものではないかもしれないな」と思っていたと書いています。それでも、AI関連の話題や記事の内容が理解できるようになってきたと振り返っています(note、2026年9月5日)。
G検定だけでは足りないのは、どんな場合ですか?
AIを実装する力を示したいなら、G検定だけでは足りません。同じJDLAのE資格は、「ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識」を認定する資格です。受験には、JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了している必要があります(JDLA「E資格」、2026年10月30日確認)。
生成AIの使い方を中心に学びたい場合は、別の資格も候補になります。違いは「G検定とE資格の違い」と「G検定と生成AIパスポートの違い」に、目的別の資格の選び方は「G検定の次に取る資格」にまとめています。
受けるかどうかは、どう決めればいいですか?
目的と、かけられる費用・時間で決めます。
- 目的:社内の要件がある、AIの話題についていきたい、AI導入の企画に加わる予定がある。こうした人には向いています。
- 費用:受験料は一般13,200円(税込)、学生5,500円(税込)です。
- 時間:受験者アンケートで最も多い勉強時間は30〜50時間(32.2%)です(JDLA「G検定について」)。
迷ったら、まず実力診断で、いまの知識でどの分野が解けるかを確かめてください。範囲の全体像は学習ガイドで見られます。次回の2026年第6回(G2026#6)は、オンライン試験が2026年11月6日(金)16:00・2026年11月7日(土)13:00から(会場試験はありません)です。個人申込の期間は2026年9月11日から2026年10月29日までです。日程は日程・申込にまとめています。
次にやること
何から始めるか迷ったら、分野ごとの正答率を先に見ておくと順番を決めやすくなります。
出典
- JDLA「2026年 第5回 G検定(ジェネラリスト検定)」オンライン試験/会場試験の開催結果を発表 (累計受験者数・合格者数、職種別・役職別・業種別の合格者数)
- JDLA「G検定」 (試験の目的、受験資格、出題形式、受験料)
- JDLA「G検定のよくある質問」 (結果の通知、オープンバッジ)
- JDLA「合格者の皆様へ:オープンバッジ授与のお知らせ」 (オープンバッジとは)
- JDLA「G検定2026#5 オンライン試験 合格者の皆様へ」 (合格証書、合格認証ロゴ、オープンバッジ、CDLE)
- デジタルリテラシー協議会「DX推進パスポート」
- JDLA「E資格」 (E資格とは、受験資格)
- 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」(2023年6月2日)
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目10・項目35、法律・倫理分野 項目1・項目2・項目6・項目18)
- 労働新聞「G検定を係長要件へ 昇格にAI知識求める スズキ・DX戦略」(2025年11月28日)
- 日本経済新聞「三菱商事、AI資格を管理職の昇格要件に 全社員必修へ」(2025年4月)
- Yahoo!知恵袋「G検定の勉強法と出題内容について教えてください」(質問は2025年2月19日)
- 2026年第5回(9/5)G検定を受験してみて(note、2026年9月5日)