要点
- 生成AIパスポートは60分・60問で、各回1か月の受験期間内にオンラインで受けます。G検定のオンライン試験は100分・145問程度で、回ごとに開始時刻が決まっています(GUGA「試験概要」、JDLA「よくある質問」「G検定とは」)
- 合格率は、生成AIパスポートの2026年8月試験が約81%、G検定の2026年第5回が76.97%でした。範囲と問題数が違うため、合格率だけで難しさは比べられません(GUGA 2026年9月18日発表、JDLA 2026年9月24日発表)
- 生成AIパスポートは2027年2月試験からシラバスが改訂され、AIエージェントが独立した章になります(GUGA「生成AIパスポート試験シラバス」の改訂内容)
目次
G検定と生成AIパスポートは何が違いますか?
G検定はディープラーニングを中心にAIの技術と法律・倫理を幅広く問う試験で、生成AIパスポートは生成AIを業務で安全に使うための知識とリスクへの備えを問う試験です。主催も違い、G検定は一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)、生成AIパスポートは一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)の試験です。試験の運営・実施は、株式会社DAILが担当しています(GUGA「試験概要」、2026年11月1日確認)。
| 項目 | G検定 | 生成AIパスポート |
|---|---|---|
| 主催者の説明 | ディープラーニングの基礎知識をもとに、活用方針を決めて事業に生かす力を検定する | 生成AIの基礎知識から、情報漏洩や権利侵害などの注意点までを扱う |
| 試験時間・問題数 | オンライン100分、会場120分。どちらも145問程度 | 60分・60問 |
| 1問あたりの時間 | オンラインで約41秒 | 約60秒(計算値) |
| 出題形式 | 知識問題(多肢選択式) | 四肢択一式(一部に複数選択) |
| 受け方 | オンラインと会場。回ごとに開始時刻が決まっている | オンライン(IBT方式)のみ。各回1か月の受験期間内に受ける |
| 受験に使える端末 | WindowsまたはmacOSのPC推奨(スマートフォン・タブレットは非推奨) | パソコン、スマートフォン、タブレット。複数モニターは使用不可 |
| 実施の頻度 | おおむね2か月ごと(日程・申込) | 年5回(2・4・6・8・10月) |
| 受験料 | 一般13,200円(税込)、学生5,500円(税込) | 一般11,000円(税込)、学生は一般の半額 |
| 合格ライン | 公表されていません | GUGAの「試験概要」に記載なし |
生成AIパスポートの数字は、GUGAの「試験概要」と2026年8月試験の結果発表によります(2026年10月31日確認)。
G検定と生成AIパスポートはどちらが難しいですか?
合格率はどちらも8割前後で、数字の上では大きな差はありません。ただし問題数も範囲も違うので、合格率だけで難しさは比べられません。
| 試験 | 回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 生成AIパスポート | 2026年8月試験 | 32,877人 | 26,699人 | 約81% |
| G検定 | 2026年第5回 | 14,908人 | 11,475人 | 76.97% |
出典はGUGA(2026年9月18日発表)とJDLA(2026年9月24日発表)です。
当サイトの見方では、準備にかかる時間はG検定のほうが長くなりやすいと考えています。理由は次の3つです。
- 問題数が倍以上あり、1問にかけられる時間も短い。
- 機械学習の手法、ディープラーニングの要素技術、数理・統計の計算が範囲に入る。
- 法律は、著作権法や個人情報保護法に加えて、特許法、不正競争防止法、独占禁止法、AI開発の契約まで扱う。
G検定の学習時間は、JDLAの2026年の受験者アンケートで30〜50時間(32.2%)が最多でした(JDLA「G検定について」)。生成AIパスポートについては、GUGAの「試験概要」に学習時間の目安は見当たりませんでした。
出題範囲はどれくらい重なっていますか?
重なるのは、生成AIの仕組みと、著作権・個人情報・AI倫理などのルールの部分です。G検定は生成AIを機械学習とディープラーニングの流れの中で扱い、生成AIパスポートは使い方とリスクの管理に重点を置いています。
生成AIパスポートのシラバスは、2027年2月試験から次のように変わります(GUGA「シラバス改訂内容」)。
| 章 | 2026年10月試験まで | 2027年2月試験から |
|---|---|---|
| 1章 | AI(人工知能) | AIの基礎と歴史 |
| 2章 | 生成AI(ジェネレーティブAI) | 生成AI |
| 3章 | 現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向 | AIエージェント |
| 4章 | 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則 | 生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス |
| 5章 | テキスト生成AIのプロンプト制作と実例 | 生成AIの実践と活用事例 |
AIエージェントの章では、RAGやMCPの内容が更新され、プロンプトインジェクションなどの項目が加わります。リスクの章では、シャドーAIや社内ガイドラインの整備・運用などの内容が広がります。
G検定のシラバス第1.4版と比べると、重なりと違いは次のとおりです。
- 両方に出る:大規模言語モデル(LLM)、Transformer、生成モデル、著作権、個人情報、AI倫理・AIガバナンス。
- G検定で深く問われる:教師あり学習・教師なし学習・強化学習の個々の手法、CNNやRNNの仕組み、混同行列と評価指標、数理・統計、特許法や不正競争防止法、AI開発の契約。
- 生成AIパスポートで重く扱われる:AIエージェント、業務別の活用事例、出力の確かめ方、組織での利用ルール。G検定のシラバス第1.4版では、RAGやプロンプトはキーワードに挙がっていません。
目的別に、どちらを先に受けるべきですか?
生成AIを日々の業務で安全に使うことが目的なら生成AIパスポート、AIを使った企画や導入を進め、エンジニアと話せる土台を作りたいならG検定が向いています。これは当サイトの考えで、主催者が示す基準ではありません。
| 目的 | 先に受ける試験 | 理由 |
|---|---|---|
| 社内で生成AIの利用が始まり、ルールと注意点を押さえたい | 生成AIパスポート | 範囲が利用者の判断、情報漏えい、権利の扱いに寄っている |
| AIを使った新規事業やPoCを企画し、ベンダーと話す | G検定 | 手法の違い、AIプロジェクトの進め方、開発契約まで範囲に入る |
| 将来は実装やE資格に進みたい | G検定 | ディープラーニングの用語と全体像を先に固められる |
| 会社から受験を指定されている | 指定された試験 | 社内の評価や補助の対象を確かめてから決める |
G検定の合格者は「DX推進パスポート」も発行できます(JDLA「G検定とは」)。DX推進パスポートの対象は、ITパスポート、DS検定リテラシーレベル、G検定の3つです(デジタルリテラシー協議会)。3つの試験の違いは「G検定とITパスポートの違い」、G検定のあとに受ける資格は「G検定の次に取る資格」で比べています。
両方受けるなら、どの順番で勉強すると効率がいいですか?
時間に余裕があるなら、G検定を先に受けてから生成AIパスポートに進むと、重なる部分を復習だけで済ませやすくなります。G検定で生成AIの仕組みと法律の基礎を固め、生成AIパスポートではAIエージェントや業務での使い方を上乗せする、という順番です。
逆の順番でも構いません。ただ、生成AIパスポートの範囲は学習の種類やニューラルネットワークの基本までです。G検定で問われる機械学習の個々の手法や数理・統計は、新たに学ぶことになります。
日程は次のとおりです。
次回の2026年第6回(G2026#6)は、オンライン試験が2026年11月6日(金)16:00・2026年11月7日(土)13:00から(会場試験はありません)です。個人申込の期間は2026年9月11日から2026年10月29日までです。
生成AIパスポートは、次が2027年2月試験です。受験期間は2月1日〜28日、申込は1月31日までです(GUGA「試験概要」、2026年10月31日確認)。
両方に共通する部分は、次のように進めると無駄がありません。
- 法律・倫理は、学習ガイドの法律・倫理分野で要点を読み、問題演習で事例の問題を解く。
- 大規模言語モデルやTransformerなどの用語は、暗記カードでくり返す。
- 最後にまとめシートで、取り違えやすい用語を見直す。
合格したあとの扱いはどう違いますか?
どちらも合格するとオープンバッジが発行されます。違うのは、資格の有効期限の扱いと、合格者向けの制度です。
- 生成AIパスポート:GUGAは「一度取得した資格は無期限でご利用いただけます」としています。別に任意の「資格更新テスト」があり、受講料は一般6,600円、学生3,300円(いずれも税込)で、2027年2月1日から受講できます(GUGA、2026年10月1日発表)。
- G検定:合格証とオープンバッジが発行され、合格者だけが参加できるコミュニティ「CDLE」に参加できます(JDLA「G検定とは」)。有効期限や更新制度の記載は、JDLAの案内に見当たりません(要確認)。
どちらを受けるか迷うときは、G検定の範囲のうちどこが手薄かを先に確かめると判断しやすくなります。実力診断では、分野ごとの正答率がわかります。生成AIや法律の分野が得意で、機械学習や数理・統計が手薄なら、G検定の準備にはその分の時間を見込んでください。
次にやること
何から始めるか迷ったら、分野ごとの正答率を先に見ておくと順番を決めやすくなります。
出典
- GUGA「生成AIパスポート 試験概要」 (試験時間・問題数・出題形式・受験料・受験端末・年間スケジュール・合否通知・資格の有効期限)
- GUGA「生成AIパスポート、各回の受験者数が過去最多の32,877名を記録。2026年8月試験の結果を発表」(2026年9月18日)
- GUGA「生成AIパスポート、2027年試験のシラバスを大幅改訂。改訂版公式テキストの予約販売および資格更新テストの受講申込受付を開始」(2026年10月1日)
- GUGA「生成AIパスポート試験シラバス(2027年2月試験より適用)」 (シラバス改訂内容(章構成の見直し、章別の主な改訂内容))
- JDLA「G検定とは」 (試験の目的、合格者の特典(CDLE、合格証・オープンバッジ、DX推進パスポート))
- JDLA「G検定のよくある質問」 (試験時間・問題数、オンライン試験の受験環境、合格ライン)
- JDLA「2026年 第5回 G検定(ジェネラリスト検定)」オンライン試験/会場試験の開催結果を発表(2026年9月24日)
- JDLA「G検定について(試験概要・学習方法・試験対策・合格者体験談)」 (受験者アンケートの学習時間)
- デジタルリテラシー協議会「DX推進パスポート」
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目27 自然言語処理・項目30 データ生成、法律・倫理分野 項目2 著作権法)