AIやデータを扱う事業者の行為を独占禁止法で評価するときに用いる、「競争の実質的制限」と「公正競争阻害性」に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 B
この問題の論点:競争制限と公正競争阻害性の違い
ポイント
競争の実質的制限は市場を支配できる状態を指す要件で、公正競争阻害性はそれより低い水準の要件です。
選択肢ごとの解説
- A
不適切
不当な取引制限(カルテル)は、共同して事業活動を拘束し、一定の取引分野における競争を実質的に制限することが要件です(2条6項)。私的独占も同じ水準を求めます。公正競争阻害性で足りるのは不公正な取引方法です。
- B
適切 正解
不公正な取引方法は、公正な競争を阻害するおそれ(公正競争阻害性)があれば規制され、競争の実質的制限より低い水準で足ります(2条9項)。単独の取引拒絶は原則として自由ですが、競争者の排除など不当な目的の手段とする場合は一般指定2項の対象です。
- C
不適切
公正競争阻害性は、公正な競争を阻害する「おそれ」があれば認められます(2条9項6号)。悪影響が現に生じるのを待たずに、問題のある取引慣行を早い段階で止めるための考え方です。
- D
不適切
優越的地位の濫用は不公正な取引方法の1つです(2条9項5号)。取引の相手方が自由かつ自主的に判断して取引する基盤を損なう点が問題とされ、市場全体の競争の実質的制限までは必要ありません。
試験での狙われ方
私的独占・不当な取引制限・不公正な取引方法のそれぞれの要件を入れ替えた選択肢で問う形が考えられます。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目5 独占禁止法)
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(e-Gov法令検索) (2条5項・6項・9項、3条、19条)
- 不公正な取引方法(昭和57年公正取引委員会告示第15号、一般指定) (2項(その他の取引拒絶))
- 公正取引委員会「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」 (第2部第3 単独の直接取引拒絶)
- 公正取引委員会「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」(2010年11月30日) (第1 優越的地位の濫用規制についての基本的考え方)