同じ地域でホテルを営む競合3社は、それぞれ需要予測にもとづいて宿泊料金を自動で決める価格設定AIを導入した。独占禁止法の観点からの説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 A
この問題の論点:価格設定AIとカルテル規制
ポイント
価格の決定をAIに任せていても、事業者間に意思の連絡があれば、カルテルとして独占禁止法の規制対象になります。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
事業者どうしが共同して価格を決めることは、不当な取引制限(カルテル)として禁止されています(独占禁止法2条6項、3条)。合意を実行する手段がAIであっても、事業者の行為として評価されます。
- B
不適切
AIは事業者が選んで使う道具であり、AIが料金を決めたことを理由に事業者の責任が免れるわけではありません。事業者間に意思の連絡があれば、AIを介した料金の同調も、事業者自身のカルテルとして評価されます。
- C
不適切
不当な取引制限には、事業者間で「共同して」行うこと、つまり意思の連絡が必要です。各社が独自の判断で他社の料金を参考にし、結果として料金が似通っただけでは、通常はこれに当たりません。
- D
不適切
単独での価格設定は原則として自由です。不公正な取引方法として規制されるのは、不当廉売や差別対価などの類型に当たり、公正な競争を阻害するおそれ(公正競争阻害性)がある場合です。
試験での狙われ方
アルゴリズムによる価格の同調について、意思の連絡の有無で評価が分かれる点を問う形が典型です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目5 独占禁止法)
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(e-Gov法令検索) (2条6項・9項、3条、19条)
- 公正取引委員会「デジタル市場における競争政策に関する研究会 報告書『アルゴリズム/AIと競争政策』について」(2021年3月31日)