ラッセルとノーヴィグの教科書『Artificial Intelligence: A Modern Approach』は、人工知能のとらえ方を、「思考を問うか、行動を問うか」と「人間らしさを基準にするか、合理性を基準にするか」の2つの軸で4つに整理している。この整理に関する説明として、最も不適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 C
この問題の論点:AIのとらえ方の4分類
ポイント
合理的なエージェントは、知覚と知識をもとに性能指標の期待値が最大になる行動を選びます。結果を知り尽くす全知とは区別されます。
選択肢ごとの解説
- A
適切
チューリングテストは、内部で何が起きているかを問わず、外から見たふるまいが人間と区別できるかで判定します。教科書では、人間のように行動するというアプローチの代表として扱われています。
- B
適切
人間の思考の仕組みそのものをモデル化しようとする立場で、認知モデルによるアプローチと呼ばれます。結果だけでなく途中の推論の過程が人間と似ているかを重視し、認知科学と深く結び付いています。
- C
不適切 正解
合理性は全知とは異なります。合理的なエージェントは、それまでに知覚した情報と持っている知識をもとに、性能指標の期待値が最大になる行動を選びます。予測できない出来事で結果が悪くなっても、合理性は否定されません。
- D
適切
アリストテレスの三段論法にさかのぼる「思考の法則」を重視する立場です。ただし不確かな情報を扱いにくいなどの限界があり、教科書は、推論を手段の1つとして含む「合理的に行動する」エージェントを中心に据えています。
試験での狙われ方
4つのとらえ方と、チューリングテストや認知モデルなどの代表例を結び付けさせる形で問われやすい論点です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目1 人工知能の定義)
- Stuart Russell, Peter Norvig, Artificial Intelligence: A Modern Approach, 4th ed. (Pearson, 2020) (1.1 What Is AI? / 2.2 Good Behavior: The Concept of Rationality)