ある金融機関が、融資審査を補助するモデルを、センシティブ属性で分けたグループA・Bの申込者各100人で検証した。グループA:返済能力のある人(適格者)50人、モデルが承認と予測した人40人(うち適格者30人)。グループB:適格者20人、承認と予測した人40人(うち適格者16人)。この結果に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
正解と解説を見る
解説
正解 B
この問題の論点:公平性の定義と指標の計算
ポイント
統計的パリティは申込者全体、機会均等は適格者だけを分母とした承認の割合を比べます。分母が違うため、一方を満たしても他方を満たすとは限りません。
選択肢ごとの解説
- A
不適切
承認と予測される割合は、Aが40÷100=40%、Bも40÷100=40%で等しくなります。この割合をそろえる基準が統計的パリティなので、この基準は満たされています。
- B
適切 正解
真陽性率は、Aが30÷50=60%、Bが16÷20=80%です。適格者が正しく承認される割合をそろえる機会均等の基準から見ると、Aの適格者が不利に扱われています。
- C
不適切
適合率は、Aが30÷40=75%、Bが16÷40=40%で、Aのほうが高くなります。Bでは承認と予測された人の半数以上が、返済能力のない人です。
- D
不適切
適格でない人は、Aが50人、Bが80人です。偽陽性率は、Aが(40−30)÷50=20%、Bが(40−16)÷80=30%で、Bのほうが高くなります。
補足
この例では、統計的パリティは満たされていますが、真陽性率、偽陽性率、適合率はいずれもグループ間で異なります。グループ間で適格者の割合(Aは50%、Bは20%)が異なる場合、複数の公平性の基準を同時に満たすことは一般に難しいことが知られています。
試験での狙われ方
グループ別の予測結果を示し、どの公平性の基準が満たされているかを計算して判断させる形が考えられます。分母が何かを確かめることが大切です。