ある不動産会社が、物件の家賃を予測する回帰モデルを作り、評価用の4件で試した。実際の家賃と予測値(単位:万円)は、物件1が10と11、物件2が12と11、物件3が8と11、物件4が15と10であった。このモデルの平均絶対値誤差(MAE)、平均二乗誤差(MSE)、二乗平均平方根誤差(RMSE)の組み合わせとして、最も適切なものを1つ選べ。
正解と解説を見る
解説
正解 A
この問題の論点:回帰の誤差指標の計算
ポイント
RMSEは誤差を二乗してから平均し、平方根をとります。そのため、MAEより大きな誤差の影響を強く受けます。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
予測値から実際の値を引いた誤差は+1、−1、+3、−5です。MAEは絶対値の平均で10÷4=2.5、MSEは二乗の平均で(1+1+9+25)÷4=9です。RMSEはMSEの平方根なので√9=3になります。
- B
不適切
0.5は、符号つきの誤差をそのまま平均した(1−1+3−5)÷4=−0.5の大きさです。正と負の誤差が打ち消し合ってしまうため、MAEでは絶対値をとってから平均します。
- C
不適切
MSEとRMSEが入れ替わっています。MSEは二乗誤差の平均で、単位は万円の2乗です。RMSEはその平方根をとるので、予測対象と同じ万円の単位に戻ります。
- D
不適切
36は二乗誤差の合計で、件数の4で割っていません。MSEは合計を件数で割った9です。RMSEの6も、合計36の平方根をとった同じ誤りから来ています。
補足
物件4の誤差5は、誤差の絶対値の合計10のうち半分を占めます。二乗誤差の合計36では25を占め、約7割に達します。このように、RMSEは一部の大きな外れに引っぱられやすい指標です。大きな外れを特に避けたい場面ではRMSEを、外れ値の影響を抑えて平均的な誤差の大きさを見たい場面ではMAEを使います。なお、RMSEは常にMAE以上の値になります。
試験での狙われ方
実際の値と予測値の表からMAE・MSE・RMSEを計算させる形や、外れ値の影響を受けやすい指標を選ばせる形が典型的です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目10 モデルの選択・評価)
- scikit-learn User Guide 3.4 Metrics and scoring: quantifying the quality of predictions (Regression metrics)