ある部品メーカーは、資材置き場でクレーンが資材の山を積み替える作業を、置き場所と動かし方のルールが決まったパズルとして定式化し、探索で最短の手順を求めるシステムを試作した。シミュレーションでは最短手順が求まったが、実際の資材置き場では、資材の破損、作業員の出入り、急な搬入などに対応できなかった。この結果に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 B
この問題の論点:トイ・プロブレムの限界
ポイント
トイ・プロブレムとは、ルールとゴールが明確に定義された単純な問題です。探索で解けても、現実の複雑な問題にはそのまま通用しません。
選択肢ごとの解説
- A
不適切
シミュレーションの中では、探索は最短手順を正しく見つけています。失敗の原因は、破損や人の出入りといった現実の要素を、ルールの決まったパズルとして定式化する段階で切り捨てたことにあります。
- B
適切 正解
第1次AIブームでは、探索や推論で迷路やパズル、定理の証明などを解けることが示されました。しかし現実の問題は条件が複雑で定式化しきれず、このことがブームが冷え込む一因になりました。
- C
不適切
トイ・プロブレムは、ルールとゴールがはっきり定義された、おもちゃのように単純化した問題です。迷路やハノイの塔が典型で、手法の性質を確かめるには便利ですが、そこでの成功は現実の問題での成功を保証しません。
- D
不適切
ディープラーニングが注目を集めたのは、2010年代の第3次AIブームです。第1次AIブームは限界が明らかになって冬の時代を迎え、その後は知識を人が記述するエキスパートシステムの研究が盛んになりました。
試験での狙われ方
第1次AIブームで何ができ、なぜ行き詰まったかは、第2次・第3次AIブームの特徴と入れ替えた選択肢で問われやすい論点です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目2 人工知能分野で議論される問題)
- Stuart Russell, Peter Norvig, Artificial Intelligence: A Modern Approach, 3rd ed. (Prentice Hall, 2010) (3.2 Example Problems(toy problems と real-world problems の区別))