1行定義
フェイクニュースとは、事実ではない内容や誤解を招く内容を、ニュースや事実であるかのように見せて広める情報のことです。
くわしく
フェイクニュースは、AIの悪用と民主主義の両方に関わる問題です。2016年の米国大統領選挙の前後から、広く使われるようになった言葉です。
偽情報と誤情報
フェイクニュースと呼ばれるものには、性質の違う2つが含まれます。
- 偽情報(disinformation):だます意図をもって作られ、広められる虚偽の情報。
- 誤情報(misinformation):意図せずに広まった誤った情報。善意で共有された不正確なうわさも含みます。
AIとの関係
生成AIによって、もっともらしい文章や、本物と見分けにくい画像・音声・動画を、誰でも短時間で大量に作れるようになりました。ディープフェイクはその代表です。AI事業者ガイドラインも、AIが生成した偽情報・誤情報・偏向情報が社会を不安定化・混乱させるリスクが高まっているとして、対策を求めています。
また、SNSには注目を集める投稿ほど広まりやすい仕組みがあり、真偽の確認より拡散が先に進むことがあります。フィルターバブルやエコーチェンバーの中では、偽の情報が訂正されにくくなります。
拡散の速さ
2018年に発表されたMITの研究は、2006〜2017年のTwitter上のニュースの拡散を分析しました。虚偽のニュースは、真実のニュースより速く、遠く、広く拡散する傾向がありました。この差を生んでいたのは、ボットではなく人間の共有だったと報告されています。
民主主義への影響と対策
選挙の前に候補者の偽の発言動画が出回れば、有権者の判断がゆがみます。偽の情報があふれると、本物の情報まで信用されなくなるおそれもあります。
対策には、ファクトチェック、データの来歴を示す技術や電子透かし、プラットフォーム事業者の対応、利用者のメディアリテラシーの向上などがあります。どれか1つで十分な対策はなく、組み合わせて使います。
覚え方
「偽はわざと、誤はうっかり」と覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
生成AIやディープフェイクで偽の情報が作られる悪用の面と、SNSでの拡散やフィルターバブル・エコーチェンバーを通じて選挙や世論に影響する民主主義の面の両方から、事例で問われます。
最新動向法改正やガイドラインの改訂はG検定の法律・倫理分野の最新動向にまとめています。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| フェイクニュースこのページの用語 | 事実ではない内容や誤解を招く内容を、ニュースや事実であるかのように見せて広める情報 |
| ディープフェイク | ディープラーニングなどのAI技術を使い、実在の人物が実際にはしていない言動をしているように見せかけた、偽の映像・画像・音声 |
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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誤情報(misinformation)には、だます意図なく、善意で共有されて広まった誤った情報も含まれる。
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答え ◯ 正しい
だます意図をもって作られる偽情報(disinformation)と区別されます。どちらも社会に混乱を招くおそれがあります。
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Twitter上の拡散を分析した2018年の研究では、虚偽のニュースは真実のニュースより速く、広く拡散する傾向が示された。
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答え ◯ 正しい
MITの研究者らがScience誌で報告しました。差を生んでいたのはボットではなく、人間による共有だったとされています。
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フェイクニュースは、生成AIが登場したことで初めて生じた問題である。
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答え × 誤り
うわさや偽の報道は昔からあります。生成AIは、もっともらしい偽の文章や画像を大量に、安く作れるようにした点で、問題を大きくしています。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目12 悪用)
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目14 民主主義)
- 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日) (第2部C「共通の指針」1)人間中心 ③偽情報等への対策)
- Soroush Vosoughi, Deb Roy, Sinan Aral, The spread of true and false news online, Science 359(6380), 1146–1151 (2018)