AIの導入が雇用に与える影響を推計した研究や、その捉え方に関する説明として、最も適切なものを1つ選べ。
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解説
正解 A
この問題の論点:AIが雇用に与える影響の推計
ポイント
AIの雇用への影響は、職業が消えるかどうかではなく、タスク単位で役割分担がどう変わるかで捉えます。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
1つの職業には、自動化しやすいタスクと人が担うべきタスクが混在しています。仕事がまるごと置き換わるのではなく、作業の分担が変わるという見方が、AIとの協働を考える出発点になります。
- B
不適切
フレイとオズボーンの推計は、技術的に自動化できる可能性が高い職業に就く人の割合を示したものです。導入の費用や規制、社会の受け入れなどは考慮しておらず、実際に失われる雇用の数を予測したものではありません。
- C
不適切
結果は逆です。2016年のOECDの研究は、同じ職業でも人によって担うタスクが異なる点を考慮し、加盟21か国で自動化リスクの高い仕事を平均約9%と推計しました。職業単位の推計は影響を大きく見積もりやすいとされます。
- D
不適切
2023年のEloundouらの研究では、米国の労働者の約80%で業務タスクの10%以上が影響を受けうるとされ、賃金の高い職業ほど影響を受けやすい傾向が示されました。定型作業が中心だった従来の自動化の議論とは異なる点です。
補足
日本では生産年齢人口の減少により、多くの業種で人手不足が続いています。AIは雇用を奪う面だけでなく、労働力不足を補う手段としても期待されています。AI事業者ガイドラインは、生成AIの活用が広がるとAIと人間の作業の棲み分けが変わると想定し、新たな働き方ができるよう教育・リスキリング等を検討することを挙げています。
試験での狙われ方
代表的な推計の数値の意味や、職業単位とタスク単位の違いを、AIとの協働と結びつけて問われやすい論点です。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (法律・倫理分野 項目16 労働政策)
- Frey & Osborne, The Future of Employment: How susceptible are jobs to computerisation? (2013)
- Arntz, Gregory & Zierahn, The Risk of Automation for Jobs in OECD Countries: A Comparative Analysis (OECD Social, Employment and Migration Working Papers No. 189, 2016)
- Eloundou et al., GPTs are GPTs: An Early Look at the Labor Market Impact Potential of Large Language Models (2023)
- 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日) (第2部C「共通の指針」8)教育・リテラシー ②教育・リスキリング)