1行定義
DALL-Eとは、OpenAIが開発した、入力した文章(プロンプト)の内容に沿った画像を生成するText-To-Imageのモデルのことです。
くわしく
DALL-E(ダリ)は、OpenAIが開発した画像生成モデルのシリーズです。文章を入力すると、その内容に沿った画像を生成します。このようなタスクをText-To-Imageと呼びます。画家のサルバドール・ダリと、映画「WALL-E」を組み合わせた名前です。
世代ごとの仕組み
- DALL-E(2021年):まず離散VAE(dVAE)で、256×256の画像を32×32個の画像トークンに圧縮します。次に、文章のトークンと画像のトークンを1つの系列として並べ、120億パラメータのTransformerで先頭から順に予測します。生成した多数の候補は、CLIPで文章との一致度を測って並べ替えました。
- DALL-E 2(2022年):文章からCLIPの画像埋め込みを予測し、その埋め込みから拡散モデルで画像を生成します。より高い解像度で、写実的な画像を作れるようになりました。
- DALL-E 3(2023年):学習データの画像に詳しい説明文を自動で付け直し、長く細かい指示にも従いやすくしました。ChatGPTと組み合わせて提供されました。
初代は言語モデルと同じ自己回帰の考え方で、DALL-E 2からは拡散モデルが中心になった、という流れを押さえます。
似た用語との違い
画像を入力して説明文を出力するImage Captioningとは、入力と出力が逆です。CLIPは画像と文章の対応の度合いを測るモデルで、それ自体は画像を生成しません。DALL-Eは、CLIPを候補の選別(初代)や部品(DALL-E 2)として利用しています。
社会的な論点
本物と見分けにくい画像を作れるため、ディープフェイクや、既存の作品との類似による著作権の問題とも結び付けて考える必要があります。
覚え方
「DALL-Eは描く、CLIPは見比べる」と覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
文章から画像を生成するText-To-Imageのモデルである点、Image Captioningとの入出力の違い、初代の自己回帰型から拡散モデルを使うDALL-E 2への変化、CLIPとの関係が問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| DALL-Eこのページの用語 | OpenAIが開発した、入力した文章(プロンプト)の内容に沿った画像を生成するText-To-Imageのモデル |
| CLIP | インターネット上の大量の画像と文章の組を対照学習し、画像と文章を同じベクトル空間で比べられるようにしたモデル |
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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初代のDALL-Eは、文章のトークンと、画像を離散化したトークンを1つの系列として並べ、Transformerで順に予測して画像を生成する。
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答え ◯ 正しい
画像はまず離散VAE(dVAE)で32×32個のトークンに圧縮されます。文章に続けて画像のトークンを1つずつ予測する自己回帰型のモデルです。
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DALL-E 2は、敵対的生成ネットワーク(GAN)の生成器と識別器を競わせて画像を生成するモデルである。
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答え × 誤り
DALL-E 2は、文章からCLIPの画像埋め込みを予測し、その埋め込みをもとに拡散モデルで画像を生成します。GANの仕組みは使っていません。
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DALL-E 3の開発では、学習データの画像に、内容を詳しく説明する文章を自動で付け直すことで、プロンプトへの忠実さを高めた。
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答え ◯ 正しい
プロンプトに従いにくい原因は、学習データの説明文にノイズや不正確さが多いことにあると考え、専用のキャプション生成モデルで説明文を作り直しました。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目32 マルチモーダル)
- Aditya Ramesh et al., Zero-Shot Text-to-Image Generation (2021)
- Aditya Ramesh, Prafulla Dhariwal, Alex Nichol, Casey Chu, Mark Chen, Hierarchical Text-Conditional Image Generation with CLIP Latents (2022)
- James Betker et al., Improving Image Generation with Better Captions, OpenAI (2023)