1行定義
Unified-IOとは、画像や文章、座標などの入出力を共通のトークン列で表し、視覚と言語にまたがる多数のタスクを1つで扱うモデルのことです。
くわしく
Unified-IOは、Allen Institute for AIとワシントン大学の研究者が2022年に発表したモデルです。画像の認識や生成、画像と言語にまたがるタスク、文章だけのタスクまで、性質の違うタスクを1つのモデルで扱います。
何が難しかったのか
画像のタスクは、出力の形がばらばらです。画像分類ならクラス名、物体検出なら箱の座標、深度推定なら画素ごとの距離を表す画像を出力します。そのため従来は、共通の部分で特徴を取り出し、その後ろにタスクごとの専用の部分を付ける構成が一般的でした。
すべてをトークン列にそろえる
Unified-IOは、入力も出力もすべて、共通の語彙から選んだ離散的なトークンの列で表します。
- 文章:言語モデルと同じようにトークンに分けます。
- 画像:VQ-GANで離散的なコードの列に変換します。出力したコードの列は、VQ-GANのデコーダで画像に戻します。
- 座標:画像内の位置を区切った1,000個の特別なトークンを語彙に加え、物体や人の関節の位置を表します。
どのタスクを行うかは、「この画像の深度マップは何か」のような自然言語の指示で伝えます。本体は、T5をもとにしたTransformerのエンコーダ・デコーダです。
マルチタスク学習の成果
90を超えるデータセットで多数のタスクを同時に学習しました。タスクごとのファインチューニングをしなくても、7種類のタスクからなるGRITというベンチマークのすべてに対応した初めてのモデルとなりました。2023年には、音声やロボットの動作も扱う後継のUnified-IO 2が発表されています。
ほかのモデルとの違い
CLIPは画像と文章の類似度を測るだけで、生成はしません。Flamingoは画像を読んで文章を出力します。Unified-IOは、文章に加えて画像や座標も出力できます。
覚え方
「入出力(IO)を、トークンで統一(Unified)」と覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
入出力をすべて離散的なトークン列にそろえる工夫、1つのモデルで多数のタスクを学習するマルチタスク学習との関係、出力の種類によるCLIPやFlamingoとの違いが問われます。
混同しやすい用語
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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Unified-IOでは、深度推定のように画像の形で答えるタスクのために、画素ごとの値を出力する専用の層をタスクごとに付けている。
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答え × 誤り
画像の出力もトークン列として生成します。VQ-GANのコードの列を出力し、それをVQ-GANのデコーダで画像に戻すため、タスク専用の出力層はもちません。
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Unified-IOでは、どのタスクを実行するかを、自然言語で書いた指示を入力に含めることで伝える。
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答え ◯ 正しい
たとえば深度推定では「この画像の深度マップは何か」のような指示を与えます。VQAのように、質問文そのものがタスクを表す場合は指示を省きます。
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Unified-IOが学習するタスクには、画像を使わず、文章だけを入力と出力とする自然言語処理のタスクも含まれる。
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答え ◯ 正しい
GLUEやSuperGLUEに含まれる文章分類などです。文章も画像も同じトークン列で表すため、1つのモデルでまとめて学習できます。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目32 マルチモーダル)
- Jiasen Lu, Christopher Clark, Rowan Zellers, Roozbeh Mottaghi, Aniruddha Kembhavi, Unified-IO: A Unified Model for Vision, Language, and Multi-Modal Tasks (2022)
- Jiasen Lu et al., Unified-IO 2: Scaling Autoregressive Multimodal Models with Vision, Language, Audio, and Action (2023)