ある動画配信会社が、会員が翌月に解約するかどうかをロジスティック回帰で予測している。説明変数の1つである月間の問い合わせ回数の係数は0.7であった。ある会員の解約確率の予測値は0.2である。ほかの説明変数を変えずに、この会員の問い合わせ回数だけが1回増えたときの解約確率の予測値として、最も近いものを1つ選べ。なお、eの0.7乗は約2.0とする。
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解説
正解 A
この問題の論点:ロジスティック回帰の係数とオッズ
ポイント
ロジスティック回帰の係数βは、説明変数が1増えたときにオッズをeのβ乗倍にすることを表します。確率の変化幅は元の確率で変わります。
選択肢ごとの解説
- A
適切 正解
オッズは確率÷(1−確率)なので、0.2÷0.8=0.25です。係数0.7によりオッズはeの0.7乗、つまり約2.0倍の0.5になります。確率に戻すと0.5÷(1+0.5)=1/3≒0.33です。
- B
不適切
0.40は確率そのものを2倍した値です。係数が表すのは確率ではなく対数オッズの増加で、確率の倍率は元の確率によって変わります。元が0.6なら、2倍すると1を超えてしまいます。
- C
不適切
0.50は、2倍にしたオッズ0.25×2.0=0.5を確率に戻さずに答えた値です。確率はオッズ÷(1+オッズ)で求めるので、0.5÷1.5≒0.33になります。
- D
不適切
0.90は確率0.2に係数0.7をそのまま足した値です。係数は対数オッズ(確率をロジットに変換した値)を0.7増やすもので、確率が0.7増えるわけではありません。
補足
ロジスティック回帰は、log(p÷(1−p)) = b + w1x1 + … のように、対数オッズを説明変数の重み付き和で表します。xが1増えると対数オッズが係数の分だけ増えるので、オッズはeの係数乗倍になります。正確にはeの0.7乗は約2.014で、このとき確率は約0.335です。選択肢の中では0.33が最も近い値です。
試験での狙われ方
係数が確率ではなく対数オッズに効くという解釈や、シグモイド関数で確率に変換する流れを問う形が考えられます。
参考
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目7 教師あり学習)
- James, Witten, Hastie, Tibshirani, An Introduction to Statistical Learning (Chapter 4 Classification(4.3 Logistic Regression))