1行定義
平均値プーリングとは、特徴マップを小さな領域に区切り、各領域に含まれる値の平均を出力して縮小する、CNNのプーリング処理のことです。
くわしく
平均値プーリング(アベレージプーリング)は、CNNで特徴マップを縮小する処理の1つです。窓の中の値をすべて足し、個数で割った平均を出力します。
計算のしかた
特徴マップを2×2などの窓に区切り、窓ごとに平均をとります。窓の値が1、3、2、6なら、出力は(1+3+2+6)÷4=3です。2×2の窓をストライド2で重ならないように動かすと、縦と横はそれぞれ半分になります。
処理はチャネルごとに行うので、チャネル数は変わりません。学習する重みはなく、窓の大きさとストライドは設計者が決めます。
最大値プーリングとの違い
最大値プーリングは、窓の中で最も強い反応だけを残します。平均値プーリングは、窓の中のすべての値を同じ重さで混ぜて、全体をならします。そのため、際立った特徴は薄まりやすい一方、窓全体の傾向が残ります。どちらも、小さな位置ずれで出力が変わりにくくなる(不変性の獲得)点は共通です。
誤差逆伝播法での扱いも違います。最大値プーリングは最大値の位置にだけ勾配を流します。平均値プーリングは、勾配を窓の要素数で割って、すべての位置に均等に配ります。
どこで使われるか
途中の層の縮小には最大値プーリングがよく使われますが、平均値プーリングを使うモデルもあります。たとえばDenseNetは、ブロックとブロックの間で2×2の平均値プーリングを使い、特徴マップを縮めます。
また、窓を特徴マップ全体に広げた平均値プーリングが、グローバルアベレージプーリング(GAP)です。GAPは各チャネルを1つの値にまとめ、分類の直前で全結合層の代わりに使われます。
覚え方
「最大値はチャンピオンだけ、平均値はみんなの平均点」と覚えます。
G検定での出題
出題のされ方
領域内の平均を出力する計算、学習するパラメータを持たない点、強い反応だけを残す最大値プーリングとの性質の違い、特徴マップ全体を平均するGAPとの区別が問われます。
混同しやすい用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 平均値プーリングこのページの用語 | 特徴マップを小さな領域に区切り、各領域に含まれる値の平均を出力して縮小する、CNNのプーリング処理 |
| 最大値プーリング | 特徴マップを小さな領域に区切り、各領域の最大値だけを取り出して縮小する、CNNのプーリング処理 |
| グローバルアベレージプーリング | CNNの特徴マップをチャネルごとに全体で平均し、1チャネルを1つの値にまとめる処理 |
◯×チェック
次の文が正しいか、誤りかを選んでください。
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窓の中の値が2、4、6、8のとき、2×2の平均値プーリングの出力は5である。
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答え ◯ 正しい
4つの値の合計20を4で割って5になります。同じ窓に最大値プーリングを使うと、出力は8です。
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誤差逆伝播法では、平均値プーリングの勾配は、窓の中で最も大きな値をとった位置にだけ伝わる。
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答え × 誤り
それは最大値プーリングの場合です。平均値プーリングでは窓の中のすべての値が同じ割合で出力に効くため、勾配は窓の要素数で割って、すべての位置に均等に配られます。
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平均値プーリングの窓を特徴マップの縦横全体の大きさにすると、各チャネルが1つの値にまとまり、グローバルアベレージプーリングと同じ処理になる。
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答え ◯ 正しい
グローバルアベレージプーリング(GAP)は、窓を特徴マップ全体に広げた平均値プーリングと見なせます。出力の長さはチャネル数で決まります。
この用語の練習問題
出典
- G検定 試験出題範囲(シラバス2024)第1.4版 (技術分野 項目20 プーリング層)
- Ian Goodfellow, Yoshua Bengio, Aaron Courville, Deep Learning, MIT Press (2016) (9.3 Pooling)
- Gao Huang, Zhuang Liu, Laurens van der Maaten, Kilian Q. Weinberger, Densely Connected Convolutional Networks (2016)
- Min Lin, Qiang Chen, Shuicheng Yan, Network In Network (2013)